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閉じ込めた城
そういって、べつにうながしたわけでもないのに、そこまで言うなら話してやろう、とせすじをのばして車いすに座りなおした。
「 ―― じつはな、あの城には、わしが助けた《キラ種族》の生き残りが、住んでるんだ」
「住んでいる?一人で?」
「いや、ほかにも絶滅した《スナー種族》と、さっきいった、わしと戦っていた《ディーク種族》がいっしょにいる」
「へえ。そこに、あなたが助けた《キラ種族》も?」
「そういうことだ」
「ちょっとまってくださいよ。 あなたはその《キラ種族》と、《主従》の関係を結んだんでしょう? それなら、なぜ、そのお城に、あなたは住まないのですか?」
「 だからな、そこがあの城ごと役人が居住禁止区域にしたほんとうの理由で、 ―― その城に、危険な《キラ種族》と、《ディーク種族》を、閉じ込めたのさ。 ―― このわしが」




