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歓迎はされない
お茶をごちそうにはなったが、ロジーはディル・シンプソンに会えないまま、その家をだされた。
おもったより手ごわいおばさんだったな、とノートをとりながらぐるりと裏手にわまわる。
手入れされた芝生の庭と、ばかでかい門。
その門とおなじ高さのレンガの塀をもった家が、エスルの家だった。
門から玄関までの両側に植えられた背の低い木はかたちをそろえてかりこまれ、家の窓には人影はみえなかった。
塀とおなじようなレンガの家は、古そうだが大きくしっかりしているようだ。
父親が住む家とはちがい、手入れがゆきとどいている。
ノートをしまい、まずは門から中にむかってさけんでみようとしたところで、玄関のドアが開き、中から男がでてきた。
「 きみが、ドドルのところからきたロジーかね?」
「はい、そうです。 あの、」
「はいりなさい」
歓迎するでもないその声にしたがい、ロジーは門をおしあけた。




