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女王様?
「 じゃあ、その死んだ女みたいに、ジャックの言葉を伝えるために、きっと、新しく雇った女がいるんだな。 ―― ひとりだけ、特別に扱われてる女がいるみたいなんです。 ジャックは、その女だけ自分の部屋によぶし、なにやら相談もしてるらしくて、その女が《つぎの王様》なんじゃないかって『噂』がたってるんですよ」
「 女が王様? いや。そりゃ紙面に載せるときは、『女王様』ってことだろ?」
むこうの机からオジルがペンをふりながらわらう。
「―― ともかく、その女が、どの《種族》なのか手掛かりがえられるかもしれないし、とりあえず、大昔のジャックのことから調べれば、なにかわかるかもしれないでしょう? だから、『ものしりじいさん』にききたいんですよ」
もしかしたら、すごい記事になるかもしれないですよ、とロジーはつけたした。




