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成長期?
「 ―― なあ、こりゃあおれにおとずれた『成長期』ってやつかもしれねえだろ?」
「『成長』?だっておまえ、なんか『呪い』で大きくなれないんだろ?」
ネイブのそれに、こどもはいつものみみざわりで下品な笑い声をたてながら、これだから《ノーム種族》は、と手をたたく。
「 ―― いいか?おれは最大級の呪いもつかう《キラ種族》さまだ。 他からかけられた呪いなんて、ほんとは指一本で、はらいのけられる」
「でも、はらいのけられなくて、かかったんだよな?」
「体調不良だったし、時期がわるかった」
「っはあ?そのいいわけ無理が、」
「ありえるかもしれんな」
ネイブの反論しかけた声にラムジイのはっきりとした声がかぶる。




