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トカゲは伝える
「ああ、あの、《伝達役》の彼女のせいかもね。《トカゲ》に変えられて、きみのこと恨んでるのかも」
「おまえがゴミを食べさせすぎなんだろ」
「『ゴミ』じゃなくて、ぼくのメッセージだよ。 《トカゲ》が食べれば、この世界に、いっきに影響する」
ジャックが指をたて、くるりとまわしてみせる。
いまでは、『世界』はほとんど黒い穴だらけで、空の黒い色といっしょになり、区別がつかない。
いや、もう、雨も風も、雷も雲もないのだ。うえにあるあれは、ほんとうに空なのだろうか?
ロジーたちは、地面もなにもないはずの、《ただ黒いところ)に立っていて、ジャックとディルは、なくなった《バルコニー》の上に、まだいる。




