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ただのカボチャではありません
「 紙にある『聖なる果実』ってなんだ? ただのカボチャじゃないか」
ロジーの気の抜けたようすに、うしろからネイブも顔をだす。
それにわらった赤茶の髪のジャックが、こたえた。
「いいや。 これは『聖なる果実』で、 ―― それは、この《世界》で、望みをかなえてくれる果実のことだよ」
かしゃかしゃ かしゃかしょ
まるで、シエルがだす音みたいなものがどこからかわきだす。
それはどうやら、箱にはいったカボチャがだしていて、そのオレンジ色の実の、口を模した部分からは、さっき掘った穴から出でてきたような、《文字》と《数字》と《記号》が、あふれはじめていた。




