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いやな黒い箱
ロジーもそれをみなくては、と思ったのに、上着を後ろに引っ張られた。
「 きみ、好奇心が強そうだけど、ここは、我慢しておいたほうがいいと思うよ」
上着をつかんでいたのは、ネイブだった。
片手にあるランプの火が、消えそうなほど小さくなっているのをのぞきこみ、よくないことが起こるかも、といやなことを言う。
いつのまにか、雨はやんでいる。
強い風と、低い雷の音だけが、黒い空のもと、まだ残っている。
「 ―― やっぱり、いやな展開だ」
ネイブがゆびさすむこう、掘った穴の中から、兵隊が、なにやら大きな《黒い箱》を、とりだしていた。




