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その人だれ?
「 ―― ネイブ、ながいことだましててすまなかった。 じつはぼくは、この世界の王様であるジャックで、」
「はいはい、もーいいって」
ネイブは適当に手をふった。
「そんで、―― こっちの《偽物ジャック》が、おまえの祖父の、ディル・シンプソンだ」
「いや、 ほんと、その人、 だれ?」
かわいそうだから口をもどしてあげてよ、と孫はいう。
「なんだ、驚かないのか? ―― ホーリー、みたかい?ネイブは全然驚いてない」
バルコニーから身をのりだした赤茶の髪の老人は、下の庭にいる、白髪のこどもによびかけた。




