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そうして中庭へ
―― ※※ ――
そうして出た城の中庭。
ロジーたち群衆と、兵隊をひきつれた子どもは、そこをゆびさしたのだ。
「ここだ」
いやに低い声のその子どもの白い指がさしているのは、城の中庭にある木の根元だった。
いやいや。
いくらなんでも・・・。
「いいから掘り返してみろ。すぐにでてくるだろ」
えらそうに言い切るこどもは言葉をつづけた。
「―― カボチャのジャックは、ここに埋まってる」
カボチャのジャックはこのグレーランドの王様だ。
この世界をつくったといっても過言ではない王さまは、みんなに好かれしたわれている。
その王様を、あそこで指をさすびしょぬれの子どもが殺してここに埋めた?
「さあ、ほってみろ。あいつはここに埋まってる」
走った稲妻が、こどもの白い顔をいっそう白くうきあがらせた。




