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囚われ姫は暴君魔王に救われる  作者: あいだのも
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4話 前王女の苦悩

食事が終わった後お母さまの部屋に向かう。


お母さまからも叱咤激励を受けるのだろうか。

お母さまからこのように呼び出されるのは初めてだ。


小さい時は乳母に叔母にあたるレイナと育てられた。



母親というよりは王妃。

思い返しても、深い思い出はない。

緊張する…


扉の前に立ち、ノックする。

「マリアです」


「入りなさい」


中に入ると、広い部屋に椅子が二つ並べてあり、

その一つにお母さまが腰かけていた。


ここに来たのはいつぶりだろか…


「こっちに来て座りなさい」


言われた通りに腰かける。


「不満…よね?」


「い、いえ」


「いいのよ。

私も嫌だったから…」


「そう…なん…ですか…?」

私の為の嘘なのだろうか…?

今のお母さまからはそのような感じは一切しない。


お父さまと未だにいちゃいちゃしている。

羨ましいかは別としても、幸せな結婚に思っていた。


「ええ…

私は嫌だったわ。

いきなり知らない人と婚約させられるなんて…」


「お母さまはいやいやお父さまと結婚したんですか?」


「マリアに私たちの話しをするなんてね…

マリアは複雑かもしれないけど、

私たちの立場上自分を掴むんじゃなくて

幸せって思えるかが重要なのよ」


お母さまからこのような話しをされるなんて思わなかった。

確かに両親の馴れ初めなんて複雑だけれども、

お母さまの言葉には重みがあった。


「鎮魂祭中ある出来事があったの…

パパは強くて、あっさりと勝って勇者になった…

ミドルみたいに見た目も良くて、貴族の出身で、

私と年の差はあったけど、人気もあったわ…

でも、私は素の彼が知りたくて、控室に忍び込んだの

そうしたら何をしていたと思う?」


控室に忍び込むとか…

お母さまも私と同じような事をしていたんだ


「ずっと鏡の前で自分の顔を見ていたの」


「え、それってナルシストって事ですか…?」

今のお父さまからは想像できない…

私が結婚する人が、ずっと鏡ばっかり見ているナルシストだとしたら…

それこそ、名声を得るために勇者になったんだと思ってしまう。


「ふふ、私もそう思っていたわ。

何でこんな人と結婚しなきゃいけないのだろうって

でも、なんか違和感があって、彼を後ろから脅かしてみたの」


今の可憐なお母さまからは想像が出来ない…


「そしたら、髪の毛が全部抜け、顔にシワが入り、

髭がニョキニョキって、今のパパみたいに生えてきたわ」



「そう、私も衝撃だったわ。

そして泣きながら

『ご、ごめんなさい…見苦しい姿で…』

『あなた変装していたの?』

『い、いえ。僕みたいなオジサンと可憐な姫とは似合わないと思い

数年前から毛根を締めて、髪の毛は抜けないように、

髭は生えないようにしていました』と

私は爆笑してしまってね


『姫は結婚相手を選べない…

僕は一目見た時から美しい姫に惚れていました…

戦いには自信があったのですが、

こんな男では姫の隣に並べないと思い

せめてカッコいい男でいようとしたのですが…

幻滅されてしまいましたよね…

他に若くて、見た目の良い勇者候補が居ましたね…

僕、勇者を辞退してきます…』と


こっちの気持ちを汲んでくれて、

私の事を好きでいてくれる。

勇者の名声より、結婚という事を考えてくれている。

この人なら、少しは幸せになれるかも、って思ったわ」


お母さまとお父さまにそんな過去があったなんて。


鎮魂祭の資格は成人から上は前回出場資格が無かったもの。

私たちより15才位上まで。


オジサンと結婚させられる事になるかもしれない。


お父さまみたいな面白い人ならまだいいけど、

ただ、強いだけのオジサンなんて絶対に嫌だ。


名声を求めて勇者になろうとする人との結婚なんて考えられない。

でも、実際はその方が大半だ。


そう考えると同年代で私を好いてくれている、

ミドルが良いのだろうか


でも、ミドルに対して恋愛感情を持った事は無い。


「マリア、あなたも辛いと思うけれど、

その中で、幸せを一つでも見つけれたら…」


「はい…」

初めての母の言葉にじわっと涙がこぼれそうになるのを抑え


母の部屋を出た。





「良かった」と思ってくださったら

是非ブックマーク、★★★★★をお願いします。

筆者が泣いて喜びます。




⚫︎最恐オーガは他種族女子と仲良くなりたい 完結済

https://ncode.syosetu.com/n4187hi/


他種族の接触が禁じられた世界

最恐のオーグンが他種族の女の子と仲良くなりたくて人間の王子と旅をする物語です。

お馬鹿で変態だけど純粋なオーグンの冒険を覗いてみてください。

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