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囚われの姫と暴君魔王──運命か、恋か  作者: あいだのも


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26話 ソフィアの死

私は頭のなかが真っ白になった

ソフィアが死んだ…

そんなバカな

魔人は寿命が長いはず。

いくらソフィアがおばあちゃんとはいえ

ついこの間まで元気だったソフィアが死ぬわけない。


そんな事を考えながらバベルの転移魔法の中に居る


「嘘でしょ?

バベル、私を驚かす為にやっているんでしょ?」


「………」

バベルは何も答えなかった。


転移魔法陣から出ると

そこに居たのは


ミドル

ミドルを止めるレイナ、アルさん、知らない人


横たわって動かないソフィアであった。


「そ、ソフィア姉さん…

ソフィア!」

私はソフィアに駆け寄り

小さな身体を抱き上げる。


ソフィアは傷だらけのでピクリとも動かない。

小さい身体で私を抱きしめてくれた時の温もりはなく

冷え切っていた。

回復魔法を掛けようとしても反応がない。


「な、なんで…?」

周りを見て見ると、

見る影も無いが

ソフィアの村であった。


一日だけだが私に優しくしてくれた

色々教えてくれた

ご飯を作ってくれた

孫のように可愛がってくれた魔老人たちが


ソフィアと同じように血だらけで転がっている。


なんでこんなことに…?

ミドルたちがやったの…?

こんな酷いことを…


「ひ、姫」

「触らないで!」

私はミドルの手を思いっきり振り払った。


「もういい…帰って」

私はミドルの顔が見れなかった。


「バベルもやめて、ソフィア達をこれ以上傷付けないで」

バベルは一瞬押し黙り魔法を解いた。


「マリア、あんた魔人に情が」

「レイナ 帰ってって言ったの」


「おいおい、ミドル

確かにお前はやりすぎだったが

聞いていた話とずいぶん違うぜ」


ミドルは虚ろな目で立っている。


アルさんは跪き

「我が名はアルベルト

イーシェル王国国王の弟でございます。

我らの使命は国に脅威となる魔王の討伐と姫の奪還

魔王バベル殿あなたが脅威ではなく姫も残るのなら…」


「黙れ」

「うっ…」

圧倒的なバベルに気圧される


「我が今貴様らを殺さぬのはマリアと約束したからだ

以前の我ならこの場の全員殺している」


「やってみろよ…

やってみろよクソ魔王がぁああ」

ミドルが喚きだす。

それを皆で必死に止める。



はぁとバベルは溜息をつくと

私を結晶状の結界の中に閉じ込めた

「何すんのよ出してバベル!」

結界の壁をドンドン叩いても外に伝わっていない


「貴様ら我に殺されたくば

この先西に名もなき荒野がある

覚悟が出来たらそこでこれを打ち上げよ」

そう言うとバベルは何か道具を残し

転移魔法陣を作り出した


「バベル!待って!

まだソフィア…ソフィアが…」

私の叫びも届かず、バベルは結界ごと私を転移魔法の中に入れた。


「待てよ!

また逃げるのかぁ!?」

ミドルの下衆な声が聞こえるも

バベルは転移魔法を閉じた。



城に帰ると私は膝が震えその場に立っていられなくなった。

ソフィアがミドルに殺された…

私がこの場所にいるからミドルが攻めてきた

私のせいでソフィアが死んだ


イリシアスがやってきてバベルと話しをしている

何を言っているのか頭に入ってこない。


私は意識を失う様にその場に倒れ込んだ


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