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黒い液体

 真っ二つにゴーレムが割れて身体が崩壊していく。倒したと私も、おそらく鈴野さんも思った。

 しかし、崩壊していくゴーレムの内部から黒い液体が溢れだし、液体の中から無数の黒い腕が現れた。黒い腕達は空中の鈴野さんに向かって襲い掛かる。


「!?」

 

 鈴野さんは新たに出した独鈷を襲い掛かってくる黒い腕達へ投げつける。黒い腕達は独鈷が刺さっても襲う勢いを緩めることなく鈴野さんへと向かう。


「オン・インドラヤ・ソワカ」


 止まらない黒い腕達に対して呪文のような言葉を鈴野さんが放つと黒い腕達に刺さった独鈷から雷が走った。

 だが、それでも黒い腕達が止まらず、鈴野さんが捕まってしまう。黒い腕達は鈴野さんの体に巻き付き、自分達が出現してきた黒い液体の中へ引きづりこもうとした。


「鈴野さんっ!?」


 私は光の鎖を出現させて鈴野さんの身体に巻き付けてなんとか引きずり込まれるのを阻止する。

 けれどここからが問題だ。おそらく全力で引き寄せれば鈴野さんを黒い腕達から引き離すことが出来る。しかし、当然向こうは向こうで反対方向へ引っ張る力を強める。そうなると光の鎖と黒い腕の引っ張る力に鈴野さんの身体が耐えられるか分からない。


「ぐぅぅ!」


 苦しそうな声が鈴野さんから漏れる。

 どうしようかと悩んでいる間に黒い液体は次々とあふれ出していて私の足元まで迫ってきている。黒い腕自体は液体の発生箇所以外からは現れていないがいつ足元から出現しても不思議ではない。

 いっそ私の方に黒い腕が来てくれば浄化の炎で燃やすことが出来る。黒い液体の実体は呪いか何かの集合体だろう。私の力で浄化が出来るはずだ。


「それしかないわね」


 そこまで考えて私は解決方法に思い当たり、光の鎖を出したまま黒い液体が溢れ出している発生場所を目指して走った。黒い液体に直前まで触れたくはなかったので空中を駆け出して鈴野さんを追い抜く。


「ス、ステラさん!? なにを!?」


 鈴野さんの疑問に答える暇はなかったので私は浄化の炎を纏わせた拳を黒い液体の発生源に突き刺した。浄化の炎は黒い液体の内部を走っていき、外に溢れ出した分も燃やし尽くしていく。

 鈴野さんに巻き付いていた黒い腕も燃えていく。拘束する力を無くした黒い腕達から抜け出した鈴野さんは床に着地した。鈴野さんが解放されたことに安堵していると近くで水が弾けたような音が聞こえた。反応して音の方である拳を突き刺した黒い液体の発生源を見ると沸騰した水の表面のように泡が黒い液体の表面にグツグツと現れていた。

 最後の抵抗のように黒い液体が私に向かって液体を飛散させた。


「さすがに汚い」


 私が顔にかかりそうだった黒い液体を片手で防いだのと同時に黒い液体は発生源ごと浄化の炎で燃え尽きた。

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