幕間
更新がしばらく滞って申し訳ありません。
蓮條主税の様な再生能力も持っていないので、指が相変わらず調子悪いのも原因ですが、それよりもシーナとの稽古でフェンシング対策を描写している最中に、既に2回3000字程ずつの原稿が復旧不能になったのも挫けた原因と言えるでしょう。
ここで人物紹介をしておきたいと思います。
まずは主人公の蓮條主税。
彼には明確なモデルが居ます。村上もとかさんの以前の作品「ヘビィ」の主人公であるガイ・ヒュウガです。
極貧生活の中で高校に通い、空手道場の経営を夢見る主人公。しかし、彼が尊敬する父はギャングに頭を銃撃され、遂に死んでしまいます。
そんなガイを支えるのが、無学だけれど心が最高に美しい娼婦のリリーとその弟。そして、HIVに罹りながらもガイの為に身命を投げうつ覚悟のラッキー、ガイの才能を見抜き彼を鍛えるトレーナーのアレックス。
熱い!ひたすら熱いボクシング漫画でした。ガイの必殺技、人間を空中に舞わせてしまうトルネード・アッパーの迫力と来たら・・・・。規格外の強打者であり、タフガイ。凄いの一言でしたよ。
さて、蓮條主税ですが、非常に気の毒な身の上の男です。父母は母の姉妹が嫁いだ家の旦那に騙されて会社を失う瀬戸際に追い込まれ、遂に自動車事故で命を落とします。
彼自身は、高校時代には空手の選手となっており、圧倒的な身体能力と天性の器用さで若干15歳で個人戦のインターハイに出場する程の才能の持ち主です。
しかし、一回戦に行く最中で、運命的な出会いと、それに伴う自動車事故を忍て出場し、二回戦目では既にまともに戦える状態ではなくなっており、三回戦で戦う事もできず無念のリタイアとなります。
その後の彼は、義理の叔父を病院送りにしてしまい、危うく少年施設に叩きこまれる所を、叔母と年上の従弟の働きにより、何とか踏み止まったものの、厭世的になり、全ての身内との交信を絶ち、高校を中退して、大阪の港湾で日雇いで生活を始めます。
骨が軋む様な重労働と、まだまだ捨て切れない格闘技への未練から、彼は鍛錬を欠かさずに続けましたが、誘われて入ったボクシングジムでも不運が続き、プロボクサーとして大成する事はありませんでした。
そして、無情にも月日は経過し、アスリーターとしての年齢の盛りを過ぎた彼は、遂に夢を諦めてしまう事となったのです。その後に、異世界に拉致されてしまい、本作の第一話となります。
次にシーナ・ケンジントン。彼女も不遇な身の上です。
男爵の家に生まれて、子供の頃からアリエル姫の側付きとして教育されていましたが、忠義の臣下であった父は暗殺され、次いで兄と母も事故を装って盗賊ギルドに殺害されています。
子供の頃から毒素を食事に入れられていた事から、視力が普通よりも劣っていますが、日々の欠かさぬ訓練により、達人と言って良い剣の腕前を身に付けています。
真面目で、毒舌家で、疑い深いのですが、根っ子は善良です。しかし、諜報関係の仕事を続けている内に、この世に信じられる者は少ないと実感するに至っており、過度に神経質なところがあります。
恐るべき忍耐力と気力の持ち主ですが、それは彼女の苦難の副作用みたいな特質です。彼女は蓮條主税に裏表がない事を見抜いており、その乱暴さは嫌っていますが、善良さと真っ直ぐな気質には、実は全幅の信頼を置いています。
次はアリエルとザルドロン。
この二人は、単に主従と言う関係ではありません。
二人とも善良で考え深い、慈悲深い君主と、それを補佐する宰相の立ち位置ですが、思う様に国を切り盛りする事はできていません。
邪悪で残忍な敵手が、信じられない位に彼女達を狙っています。アリエルには黙ってますがザルドロンは何度も”塔の中”でも命を狙われていました。
シーナだけは知ってますが、シーナの子飼いのメイドの中にも裏切り者が居たからです。
アリエルのモデルは人魚姫です。しかも原作の方の人魚姫です。まあ、いろいろとこの人についても書き込まないといけないのですが、現時点では薄い描写だと反省しています。
フレイアについては、当初はもっと性悪で利己的なキャラとして設定していました。
それが、一歩下がったつもりで蓮條に接したら、実はそれこそが蓮條に超ストライクだったと言う本人が思いもしなかった作用を及ぼし、今やアリエルの立場が超希薄になってしまいました。
この人、何故”フレイア”なのか、”フレイヤ”ではないのか?が、今後明らかになります。
アローラは、元ネタとなったキャラが、なんか宇宙人っぽいCGだったのですが、このお話の中では美化されて、11歳くらいの痩せたエルフ少女の外見と言う事にしています。
MOMでは、弓矢組がシュリ、マーカス、ブシャンが全て下位勇者な中、唯一の上位勇者なので当然最強の勇者ですが、8回攻撃したらその後は不安そのものの殴り合いになってしまうのが弓矢勇者の欠点です。
彼女の脳内に話し掛けて来る”6人目”とは誰なのか?それは、蓮條が現実世界に帰ってから明らかになります。
トラロックは原作のMOMの魔術師像から一番かけ離れた人物となっています。元来のMOM(これについては、敢えて説明を省きます。)におけるトラロックは、炎と死を司るアステカの神だとされています。
信者達が人間の心臓を生贄に捧げる、そんなアステカの太陽神であるユイチロポリトリあたりと混同されたのかも知れません。
この作品のトラロックは、よりアステカの神話に近い存在で、降雨の神として描いています。ただし、子供の生贄は取りませんが。
人と心を通わせる神の子孫、楽天的でありながらも、常に責任感を忘れない、良い意味での大人としての典型的人物として描いています。
ハルトとアマルは、途中でちょろちょろ出て来て、その後あまり見かけなくなったキャラです。カイアス隊長やバラミル隊長、マキアス隊長についても同様です。
今後のフルバートとの決戦に向かう前哨戦位から出番が増えるものと思われます。
先代様及び革スーツの男、ヴァス、サエその他。
蓮條が異世界(ゲーム内の世界)に来る事になった理由は彼等彼女等の干渉あっての事。つまり、騒動の張本人達です。
最後に鹿子木君。彼が蓮條を電脳世界で発見したのですが・・・・。
まあ、彼については今後頻出して来ますので。
後は、ヘルズゲイトの長であるサランベル、その配下の飯炊き女達。エルフの寡婦であるアニタと聖騎士候補のファルカン。
ダークエルフの密偵剣士シュネッサ、不遇の騎士ドラナーと女騎士ファラ。
カオスの国の君主タウロンと、その配下の四人の勇者。特に四人の勇者は、今後蓮條との絡みが増加する事になります。
ざっとこんな感じです。では、次こそは、ちゃんと投稿できるようにと祈りつつ・・・徐々に執筆して行きます。