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第百十四話 白と黒と虹色

気が付いていなかったのですが、連載再開後に一件の高い評価をいただいていました。

本当に励みになります。

よろしければ、他の方々も評価やコメントをお願いします。

「おい・・・・。おい!」段々音階を上げてみたが起きない。

 こいつ、いびきかいてやがる。これ、ネトゲだろう?プレイヤーが酔い潰れるもんなのか?


 アジトにやって来たマキアスから言われて、フルバート市内の酒場に出向いた。

 出向いたんだが、何なんだよこれ?


 鹿子木の近くにあったジョッキの残りの臭いを嗅いで驚いた。ニスみたいな臭いだ。

 思い当たったので、懐を探ってみたが、財布はない。腰のベルトの剣もない。


「馬鹿野郎が、カモられてやがる。」小声で毒付く。幸い、近くに客はいない。

 こんな治安の悪い場所で、一人で酒を呑んで警戒も疎か。そりゃ一服盛られるわ。

 まあ、こいつには大した金は与えてないと言うか、こいつは自分の金として、ラサリア国内の討伐で稼いだ分を持ってた筈だけど、今や素寒貧って事か?


 本当に、手間かかる奴だが、怒ってても仕方ないので、マントに包んで運んで行く事にしよう。

 いざとなったら、この酒場に居る奴等は全員ぶちのめしても構わないだろう。

 どうせ、碌な連中が屯してる訳でもないだろうからな。


 幸い、荒事にはならなかった。ガヤガヤと煩い酒場から、唐突に酔い潰れた客が一人消えただけだったから。


****


「一週間程も前後不覚で、大小のお漏らしまでした私が言うのも何だけど。」

「いや、どんだけ言っても良いさ。馬鹿なこいつに教育してやってくれ。」

「見事にやられたんだね、鹿子木さん。ホント、そこまでやられるとかは心配すらしてなかった俺達も悪いんだろうけど。」

「すんません・・・・。」


「バーカ!」全員がほとんど異口同音にそう口にした。


****


「シケた稼ぎしか入りやしねぇ。全く、このままじゃ持ち出しの方が多くなるっての。」

 スパイダーが珍しく意気消沈している。

 実のところ、例の地震によって、フルバート市内の景気は急降下中で、こんな中で賭場に出向く御大尽など期待すべくもない。

 国境で惨敗した戦いの後に残った150人程の手下どもも、怪我やら死んだやらで使える者は100人そこそこ、しかも半数は食い詰め者の新参。つまり使えない手下どもである。


「冥加金も随分減ってます。商店主やらも店が倒壊したり、物が不足していたりしてますので。このまま寺銭を取り続けたら、夜逃げしかねません。おまけに、騎士団が取り仕切ってる復旧現場でコソ泥を仕掛けたりしたら、それこそ伯爵の口利き料を予定に取られる始末になりかねないですし。」

 アランも頭を悩ませている。二人連れ、三人連れでやって来る不幸のために、今や盗賊ギルドは崖っぷちだか、土俵際だかに追い詰められている。


「それと、変わった報告が入って来てます。城門をくぐった馬車の馭者が、変装していたと言う報せです。」アランはそんな事を言った。

「間諜が入り込んだってのか?そんなのは日常茶飯事だろう?」スパイダーは言うが、アランは続けた。

「その馬車に同乗していた護衛の男が酒場に入って行ったので、酒に一服盛って、財布と剣を奪っておきました。剣は錬金術ギルドの剣でした。財布はそこそこの金額が入ってました。そして、これです。」

「うん?なんでぇ、その割符みたいなもんは?」

「不明ですが、大体見当は付きます。これは、ノースポートの誰かがこの男の身分を証明するために渡した割符なのでしょう。そして、そんなものを発行しそうな奴と言うと限られて来ます。」


「普通に考えたら、シーナ一党の誰かだよな。」

「シーナ本人かも知れませんね。その男は、酒場から唐突に消えたそうです。見張らせてた手下がそう言ってました。」

「薬を盛られて、自力で起きて、その場から逃げたってのか?」

「いえ、フッと消えたそうです。」

「そいつぁ面妖な事だな。その男はかつての俺の様に、召集の魔法で召喚者のところに転送されたって事か?そんな真似をできる奴を俺は知らねぇし、そいつは勇者って訳でもないんだろう?」

「おそらく透明の魔法を使ったんでしょう。その男が消える寸前に、チラリと人影が見えたとも聞いています。」

「人影?」

「面相と背格好で手配書に合致する男がいます。例の勇者レンジョウです。」


「・・・・・。目印は付けてるんだろうな?」

「はい、ベルトの裏側に小さいのを仕込みました。」

「で、その男はどこにいる?」

「城壁近くの住宅街ですね。長屋ではなくて、商人ギルドの男が購入した一軒家です。」

「・・・・使える手下と言えば、何人駆り出せる?」

「30人程ですが、こいつらを失ったら後がありません。どう致しますか?」

「ここはチンコロだな・・・・。」

「騎士団に密告ですか?奴等がすぐに動きますかね?」

「さあな。だが、俺達自身で動くよりは良いんじゃないか?」

「確かに自分の腹が痛む訳ではありませんね。そう致します。」


「後は、俺が単独で動く。今回は装備で手加減する必要もねぇだろうしな。」

「ボス、それなら護衛なしじゃ動いて貰う事はできませんぜ。」

「相手が透明なら、俺もそうするさ。こればかりは、他の奴等に歩調を合わせろってもなぁ。だろ?」

 アランは頷くしかなかった。


****


「ほら、これよ。」と鹿子木の身体検査をしていたシーナが、ベルトの内側の、どう見ても鋲にしか見えない金属片を差し出して言う。

「じゃあ、ここも例の盗賊どもにバレたって事か?」下着姿で平伏している鹿子木を見つめながら、俺は呟いた。


「そもそも、俺の変装がバレてたんだと思うね。あれは、素人なら騙せるけど、本職を欺くにはちょっと足りなかったかも知れないな。」マキアスがそう言う。

「すんません・・・・。」鹿子木は謝るが、どっちみちバレるのは計算の内に入ってる。


「押し込んで来るのだとして、どんな編成で何人くらいで来ると思う?」と俺はシーナに尋ねるが、「それはわかんないけど、盗賊ギルドはあんたとエルフの連中に100人以上殺されてるんでしょう?なら、手練れはそんなに残ってないだろうと思うよ。」との返答だった。


「いや、俺は殺してないんだよ。」と思わず返事をしたが、「あんたがぶちのめして、エルフがとどめを刺したんでしょう?同じよ同じ。それと、あんたが弾き返した電光で、間違いなくフルバートの長槍兵が何十人か死んでるんだし。」


「そろそろ馴れたら?人が死ぬのにさ・・・。」と追い打ちを受けるが、俺は黙って窓の外を覗いてみただけに留めた。

「あ・・・早速来たな。盗賊の奴等、巡邏の兵隊に声を掛けたみたいだ。」その数10人程で、騎兵が2騎ほど。

「あの程度なら、スッキリ地面に転がして来る。」と俺は言い捨てて、商人姿のマキアスに扉を開けさせた。

 その後は、大急ぎで俺は動き回って、まずは手槍を持った歩兵から始めて、数名倒したところで騎兵をぶちのめし、残りの歩兵を全員叩きのめした。


「ふーん、良い手並みだね。それにしても相手のやり様が、奇妙に私達の世界の現代風なんだよね。発信器を付けて尾行するとかね。」シーナはそう呟く。

「こりゃあ、俺達も同行するしかないかな。離れ離れになってると、チーフとレンジョウ以外の俺達が捕縛されかねないな。」マキアスがそういう。

「特に鹿子木さんは剣すら失ってるし、俺もまともな武装はしていない。」


「それについてはお任せ下さい。」と聞き知った声がした。

「シュネッサか?」俺は声をあげた。

「はい、左様でございます。」と言うや、美しいダークエルフが姿を現す。


「をを!ダークエルフだ!なんでハイエルフじゃなくてダークエルフなんだ?しかも、レンジョウの知り合い?」マキアスが驚いている。

「話せば長いので要約するが、シュネッサはダークエルフの国から脱走して来た亡命者兼フレイアの臣下なんだ。」俺が言うと、マキアスは更に絡んで来た。

「おい、ヴァネスティの女王を呼び捨て・・・なのか?」


「積もる話は後にして、今は私の後をついて来て下さい。」シュネッサが俺達をせかした。

「その前に、お二人、貴方と貴方。この剣をどうぞ。女王陛下からの送り物です。」シュネッサはそう言って、腰に差した二本の剣を差し出した。

「両方とも素晴らしい魔法の武器です。どうぞ。」と言うと、シーナと鹿子木に差し出した。

「あざっす!」鹿子木が剣を受け取ってベルトに鞘ごと結びつける。

「これは・・・なかなかの逸品だと思う。正統派の魔法剣じゃないかな。」シーナは剣を惚れ惚れと見つめている。

「さて、お喜びのところ、水を差して申し訳ないのですが、急ぎましょう。」シュネッサに言われて、シーナも鞘と剣を腰に帯び、ノースポートから持って来ていた剣をマキアスに渡した。


「こちらです。」シュネッサは手袋、ズボン、ブーツに、パーカーの様な布の服と言ういでたちで、これが街中では目立つ目立つ。けれど、透明化したら先導もできないのだ。

 通りすがりの街の者達が、完全武装の俺達と、奇妙な姿の先導者を見て一様に驚いている。


「こんな派手な潜入って初めてよね。」シーナがぼやく。

「幸いな事に、潜入口はここから程遠くない場所なのです。」シュネッサはそこそこ大きな声で皆に呼び掛ける。

「はあはあ!」おっと・・・移動力を向上する神器や魔法の装備を持たないマキアスが息を切らしている。そして、そんな時に限ってだ・・・。


 街路の向こうから、皮鎧を着てヘルメットを被った槍兵が20人程も小隊を組んで走って来るのが見える。

「お前達は走れ。俺も後を追うから。」と言い捨てて、マントを被りながら槍兵達に向けて疾走する。

 シーナがマキアスの後ろから近付いて、マキアスを片手で抱き上げたかと思うと、更に速度を上げたのが見えた。

 心配事の一切が失せたのを見て、俺も自分の仕事に集中する事にした。

 とにかく、手加減が難しいだけで、一個小隊の槍兵を片付けるのには2分とかからなかった。

 数名逃げた様だが、追い打ちする程の時間はない。


 問題は後味だったろうか。驚愕し、途中から槍兵達は悲鳴すらあげていた。

 そりゃそうだろう。透明で驚くべき素早さの敵が、見えないままに殴る蹴る。あるいは電撃を放つ竜巻よろしく、自分達の部隊をほぼ蹂躙と言える勢いで攻め立てて来るのだから。

 対処の方法なんか、どこの誰でも思い付かないだろう。隊長らしき強面の屈強そうな男も、俺を攻撃したのは良いが、方向は見当違いも良いところで、逆に俺の蹴りで吹き飛ばされて気絶して終わった。


 こいつはフェアじゃないよな。と思いながら、俺は空中に舞い上がり、最短距離でシュネッサ達のところに帰り着いた。まあ、これもフェアじゃない。

 鹿子木の言うチートってのは、こんな境地ですらなく、俺程度ではとても地味で質素なヒーローの部類なのだそうだが・・・・。やはり納得はいかない。

”こんな事に慣れきってしまったら、俺は元の世界に再度適合できるんだろうか?”とも思うのだ。

”こんな不公平に馴れてしまったら、人間はダメになってしまうんじゃないか?”とも思うのだ。


 まあ、とりあえず、今現在はこの便利な代物を有効活用するのに抵抗はない。

 とりわけ、普通の人間達に、必要最低限の暴力で勝利して、今回の潜入を成功させるためには、何だろうとありがたく使うまでの事だから。


 もう、先日の寺院でやらかしたような大太刀回りは真っ平御免なのだから。と言う気持ちが一番実は強い。二度とあんな事に巻き込まれたくはない。

 そして、なにより嫌悪感を感じるのが、ああやって大暴れしている最中の自分がノリノリだったのが、今となっては恥ずかしい。あんなのは単なる弱い者いじめ以外の何物なのか?

 もちろん、モルドラの勇者達も居たが、連中であっても少し飽き足りない自分を感じている。


”だが、今回の敵は、俺よりも強いと言う。このデタラメな力ですら及ばない敵・・・。”

 恐れはある。不安もある。だが・・・それ以上に滾るものもある。どれ程の敵なのかと言う強い興味と、強者を打ち負かしたいと言う抑えきれない渇望が体内を駆け巡っている。

 

 そして、俺達は目的地に到着した。


****


「この家です。地下に続く道があるのです。」シュネッサはそう言うが、この家は半壊している。しかも陥没している様にも見える。

「ここは、復旧のためにやって来た工兵達も手を上げてしまった場所です。地下道への通路は恐らく持ち主が埋め立てて、モルタルや石で封をしていたのでしょうけど、先日の地震で、それらは壊れて、旧市街の天井部分から陥没して崩落してしまったみたいです。」


「ここ、通れるの?」と聞いてみたが、「少し飛び降りなければならない場所もありますが、概ね大丈夫かと思います。私はこの場所から、旧市街に一度降りてみた事もあります。」との返事だ。

「迷っていても仕方ない。降りよう。」とレンジョウは言う。


「俺、足手まといにならないすかね?」と変装をかなぐり捨てたマキアスが言うが、確かにマキアスには身体強化をしてくれる装備が全くない。さっきと同じで良いか・・・。


「あんたは私が抱っこしてあげるから。心配いらないわよ。」と言ったら、「男のメンツ丸潰れじゃないすか?」と泣き言を言い始めた。

「実際、留守番要員で、帰りの馬車を運転して貰うだけのつもりだったんだし。こんな事になったんだから、使える物は何でも使えば良いのよ。」と慰めた・・・つもりだったんだけど。

「チーフに借りを作ったら、後々どんな返済を迫られるのか怖くて仕方ないんすけどね。」と返して来た。


「チャンと、あんたの給与査定を少し下げておいてあげるわよ。」大人げなく憤慨したら、「ネットの仇をリアルで果たすとか、そんな非道をやらかして良いんですか?」と抗議して来た。

「ネット?リアル?何の話をしてるのですか?」とシュネッサが不思議そうな顔をしていた。

「お前にはわからない事情があるんだよ。」とレンジョウがダークエルフを諭している。


「さあ、つべこべ言ってないで降りよう。」とレンジョウのまとめがあって、私達は地下に降りた。


****


「光ってますね、この街路。」俺は思わずつぶやきました。

「ミロールと言う世界で採れる”夜光石”だったか?」兄貴がシュネッサさんの方を向いて、そう言いました。

「そのとおりでございます。」凄い美人のダークエルフさんが兄貴に答えました。


「こんな地面の底であっても、”七つの月の光”は染み透って、この夜光石が光を発する力となるのです。」

「宇宙線みたいな感じでしょうか?」俺はそう思った訳です。


「宇宙線ですか?初めて聞く言葉です。どんな意味なのでしょうか?」シュネッサさん食い付いて来ました。

「宇宙線ってのは、主に太陽が放つ放射線と言われる目に見えない光みたいなものや、電磁波の事、あるいは原子核そのものが飛んで来る時もあります。大体は空気とぶつかって消えちゃうんですが、地上まで届くものや、地下まで浸透するものもあるんすよ。」

「電磁波?放射線?それも聞いた事のない言葉ですね。」


「俺達の世界の賢者でアリストテレスって人がいました。その人は、光を分解すると虹と同じ様な色に分かれるって気が付いたんですよ。白と黒が混じり合えば、全ての色ができるって。」俺は道すがら、シュネッサさんと話しました。

「光と言うのは、電磁波と呼ばれる波と粒子だと、俺達の世界では判明しています。ここらは説明が難しいんですが。」

「・・・・・。わかる気がする。そうだ・・・・。」シュネッサさんの表情や態度に少し変化が生じました。それは、ここんところで何度か見た光景で・・・。


 兄貴に目くばせしました。兄貴も気が付いている様です。

 軽く見当識を失った感じのダークエルフの別嬪さん。もしかして、この人も・・・。

 俺達二人とも、シーナさんやマキアスさんの方を思わず見てしまいました。


****


 一方その頃・・・・。

「デカルトと言う人はね。それは多芸な人だったんだよ。数学者でもあってね、空に浮かぶ虹がどうやってできるのか、何故アーチを描いているのかを計算で証明した人でもあるんだよ。」

「おー!それは素晴らしいですな。この本には、そんな事が書かれていなかったのが残念でなりませんぞ。」

「賢者殿は、虹が現れる時、その高さや自分の居る場所からの角度が概ね一定である事にお気付きでしたか?」

「わたくしは気が付いておりました。どうしてであるかはわかりませんでしたが。」


「そうかい、そうかい。アリエル姫は賢く、好奇心も旺盛なのじゃな。」

「それ程でもございませぬが。お褒めに預かって光栄に思います。」

「姫様とは、その様な事どもをもっとお話ししておくべきでしたな。」

「国内が安定しましたら、是非ともその様な談義をもっとしたいものですね。」

「薄々わかっておるじゃろうが、レンジョウは、この手の話ができる口なのじゃよ。それと、意外かも知れないけれど、鹿子木もね。」


「カナコギ様も、レンジョウ様を兄と慕うお方です。きっとその素養も優れておられるのでしょう。」

「まあ・・・あの二人は複雑だね。”今回”は、あの二人に取っても、素晴らしい出会いだったと思うよ。間違いなく、あの二人は良い関係だし、今後とも良い関係を保ち続けて欲しいもんだね。」


 先代様の言う事に、理解しがたいものが多々あるのはわかっている二人ではあったので、敢えて独白の様な事はそんなものなのだろうと受け止めた。


「デカルトよりも二千年程早く、光を分解すれば虹と同じ大きく分けて七つの色が生じる事を知っていた賢者がおってな。その者は”白”と”黒”の光を混ぜれば、多彩な色の光が生じると考えたのよ。」

「白い月の光と、黒い月の光は交わりませぬ。混ざりませぬ。”善の月”の期間は白の魔力だけが増え、”悪の月”の期間は黒の魔力だけが増えまする。それらは相反しており、相克するものでございます。」アリエル姫は少し気色ばんだ。


「ふむ、そう言う一面もあるかも知れない。けれど、そうでない一面もあるやもな。生命の力の究極が、死の力の究極と良く似た側面を見せる事もある。我はそう理解しておるがの。」

「生命の究極の奥義の一端を担う力、死に懸命に抗う者の力。それが究極の死の力と著しく相似しておるというのは皮肉なもんじゃ。」


「・・・・その前者はレンジョウ様なのですか?では、後者はどなた様なのでしょうか?」

「智いな、アリエル姫。前者はそのとおりじゃ。じゃが、後者も実は知っておろう?」

「フルバートの地下で待つ者でしょうか?しかし、その者の正体をわたくしは存じませぬ。」

「かの者は代役じゃった。誰のとは言えぬがの。レンジョウは試練を超えられるとは思う。しかし、かの者の真意は我にもわからぬし、かの者がこれをレンジョウのための試練と考えなければ・・・。」

「その者は、レンジョウ様の試練としてのお役目を引き受けたと言う事ですか?」

「そうじゃな。」

「では、その者が、自分の存在をレンジョウ様の試練を与えるお役目のためと考えなければ?」

「本気のあの者に勝てる人間などおる道理がないね。死なない人間がこの世に一人でも居るのかい?」


(フレイアからの贈り物)

レインダンサー   打撃力+3 防御力+2 命中率+2(40%加算)

オーカルスの報復  打撃力+3 防御力+3 命中率+3(60%加算)

善なる視界の宝珠  打撃力+2 命中率+2(40%加算) 善光の加護 真実の光景

(善光の加護)カオスとデスの魔法をシャットアウト

(真実の光景)透明化全般を無効化する


(シーナからマキアスへ渡された剣)

正義の右手     打撃力+2 防御力+1 命中率+1(20%加算) 聖なる復讐者の効果

(聖なる復讐者)防御力+3 抵抗力+3 攻撃したカオスとデスの魔法生物に抵抗力-4でディスペリング、一発消滅の判定を強いる事ができる

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