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太郎と奴隷な人達

おまたせいたしました。

今回は、チョイエロです。

「ねえねえ!

アンタ、見た目は冴えないけど、すごい魔法使いじゃない!」

「は、はあ…、そ、そうですかね…。」


太郎、誉め言葉の前半が、軽くディスられているのに気付きもせず、生返事である。

というのも今、太郎の視線は、隣にすり寄ってきたその赤毛のお姉さんの胸元にロックオンしていて、あまり他の事に意識が回っていない。


赤毛のお姉さんの服は、麻らしきもので出来た粗末なもので、しかも胸元がかなり大きく開けたものだ。

その為、すり寄って来るような態勢だと、胸の谷間がモロに見える。


―マジかっ!

太郎、おもわず生唾を飲み込む。


しかも少なくともDクラスのお胸はありそうなそのお姉さんは、内に下着のようなものを付けていないように見える。

少なくとも大きく開けた胸襟からは、それらしきものが見あたらず、素晴らしい谷間しか見えない。


服が厚い麻素材で出来ているようで、あまり体のラインがでないが、そう思えば何となく胸の先端部分がポッチリとなっているように思えなくもない。


―マジですか!

太郎、ガン見である。

日本にいたときなら、通報レベルである。


「ホントですよぅ!

あの凄いゴーレムに守られているだけの、ヒョロっとしているだけのお兄さんかと思ったら、盗賊達をパパッとやっつけちゃうなんてぇ!」

「い、いや、単に落とし穴に落としただけですし…。

ふほおっ!」


今度は反対側から、濃緑髪のお嬢さんが寄って来る。

やっぱり文頭には、軽く(けな)されているのには気付いていない。


ちなみに最後の『ふほおっ!』は、そのお嬢さんが太ももを絡ませきたからだ。

彼女達の服はワンピース、というより、頭からズボッとかぶるだけのもので、しかも丈が非常に短い。

ギャル女子高生のスカート丈の(ごと)しって位に短い。


濃緑髪のお嬢さんのよく日焼けした小麦色の生足が、短いスカート丈からムッチリと太郎の視界を釘付けにする。

日焼けしていない、つけね部分の白さとのコントラストが素晴らしい。


―まさかっ!

下もかっ?!下もはいて無いのかっ?!


いったい何をはいてないのだろうか?

いや、言いたいことは分かるが…。


太郎の視線は、お嬢さんのスラッとした太もも、お姉さんの胸元の谷間と忙しく行き交う。

それと彼女達のスカートの中が、気になって仕方がない。

なんとか見えないかと、チラチラ視線が飛ぶ。

ムッツリスケベである。


「いやあ!

スタラさんは、本当に凄いですよ!

あなたの様な方と一緒なら、私も安心というものです!」

馬車の前、御者席から、上機嫌にクルトが声をかける。

彼女達との会話が聞こえたのだろう。


―いま太郎は、クルトが操る幌馬車の中にいた。

元々、幌馬車を引っ張っていたクルトの馬は、盗賊共によって射殺(いころ)されてしまったが、盗賊共が乗っていた馬を替わりに使っている。


で、その当の盗賊共というと…。


「……。」

表情のない虚ろな顔をしながら、二人づつ別々の馬に乗って引っ張られている。

それを先頭しているのは、りゅーさんが操る馬である。

りゅーさん、馬も乗れるようだ。

さすがはりゅーさんである。


そして盗賊らの首には黒皮で出来た首輪がはめられ、腕の先には木で出来た枷が付けられている。


―"奴隷"かあ…。


太郎、盗賊達に、あの首輪がはめられた時の事を思い出す。


あのモロ山賊のお頭っぽい大男さえ、首輪を付けてクルトが何か呟やくと、目から光が無くなり、途端に従順になった。

…というより、まるで命令をきくロボットの様である。


一方で太郎の周りにいるお姉さん達には、同じ腕に枷はしてあるが、首には白い首輪が付けられている。

そして彼女達は盗賊らとは違い、ちゃんと意思がある。


先程クルトにその事を訊ねてみると、黒い首輪は"戦奴の首輪"と呼ばれるマジックアイテムで、自分の意思を失い、ただ命じられる事を遂行する人形の様なものになってしまうものらしい。


文字通り戦争で特攻兵として使われたり、鉱山夫のような危険な重労働にまわされたりするそうである。


主に人殺しや強盗、強姦といった重犯罪者に付けられ、今はある意味、仮執行のような状態だが、今向かっている街で詮議を受ければ、間違いなく正式にこの首輪を付けることになるだろうとのことだった。


そして彼女達の首輪が一般的な奴隷の首輪で、こちらは逃亡と主への攻撃だけが禁じられているだけで、あとはちゃんと意思を持てるものらしい。


主に軽犯罪や借金のカタに"売られ"てしまった人達で、場合によっては借金を返済したりして身分を取り戻せたり出来るとのこと。


―こんなことをクルトに訊いていると…、『スタラさんは、そんなことも知らないのですか?』というような顔をされてしまった。

どうやらこの世界では、常識的な話のようであった。


『い、いやあ!

俺、勉強一筋だったから、あんまし世間のこと疎くて、は、ははは…。』

シドロモドロに取り繕う太郎。

こんなときにも頼りになるはずのりゅーさんは、馬車の外、騎上のひとなので、助けを求めることが出来ない。


太郎、一人になると、ボロが今にも出てきそうである。


まあその場は、『…確かにそのお歳で、あんな高等な魔法を使えるようなるには、世俗離れでもしてないと無理でしょうねえ。』とクルトは納得してくれたようだ。

…またはあまり詮索して、太郎の機嫌を損ないたくなかっただけかもしれない。


―それにしても、まさかヒロイン枠が奴隷っ娘パターンだったとかっ!

グフフッ!


太郎の桃色な脳ミソのなかでは、既にこの中の誰かが自分のヒロインになる事に決定している。

そんでもって、イロエロな事を頭の中で繰り広げている。


しょせん19才の童貞野郎の頭の中は、七割がエロで構成されているのだ。


「ねえ、アンタ…。

どうだい?あたしを買ってくれないかい?

アンタなら、あたし、精一杯尽くしてあげるよお…。」

「おふああっ?!」


そう言ってきたのは、3人目の金髪のお姉さん。

お姉さん、太郎の後ろから、枷がはめられた腕を被せる様に太郎にまわし抱きついてきた。

そうなると太郎の背中に、ムニュウ!というとてつもない柔かな感触が伝わってきた。


先程の太郎の奇声は、このムニュウのせいである。


このお姉さん、横にいる赤毛のお姉さんよりも立派なお胸様をなさっている。

おそらくEクラス。

どっかの外車のクラスか。


太郎も、馬車からこのお姉さんが出てきた時は、そのお胸様に釘付けになっていた。


幼馴染みの悪友からもらった、洋物のエロ本でしか見たこともないようなソレが、ブルン!と目の前に現れたからだ。

―ちなみにそのエロ本は、後生大事にベット下に秘匿されているのだが、あの駄女神に発見されるのは時間の問題だろう。


「あたしはお買得だよお…。

そりゃあ毎日、いろんな"お世話"してあげるよう…?」

「はわ、うほまRYU$&@…!」

金髪のお姉さん、そのままムニュンムニュン!と大双丘を押し付けてくる。

シャツ越しに太郎の背中には、もう明らかに謎の突起状のナニかが二つ当たっている。


ナニが何なのかは、ご想像にお任せする。


童貞野郎の太郎、生まれて初めての触感に、言語中枢がやられてしまったようだ。

既に言葉になっていない奇声をあげているだけになっていた。


あと、もう一人の幼馴染み(こっちは女性)の胸を昔、偶然にも触ってしまった事があったが、アレは絶壁であったため、太郎の中ではカウントされていない。

その娘が今のことを知ったら、確実に地獄行なのだが、幸いにも太郎はもう異世界の人である。


「あー!お姉さん、自分だけ売り込むなんて、ずるいわ!」

「そうよ!ねえねえ!

あたしだって、いっぱいお世話してあげるよお?」

金髪のお姉さんに出し抜かれた左右の女性陣が、負けてなるものかと、もうアピールをしてくる。

お陰で太郎は、色んな柔らかいモノで揉みくちゃになっている。


―YES!イッツパラダイス!フゥ!

女神様!駄女神なんて変な名前つけちゃってごめんなさい!

いま、心から感謝してます!

俺、もうすぐ次のステージに昇ります!


太郎、もう今にも昇天しそである。

頭の中ではBGM に、~大人の階段のーぼるー♪と、『思い出○いっぱい』がヘビーローテーションで流れている。


太郎、平成生まれのくせに、えらい昔の曲を知っている男である。

昭和歌謡か。


「はいはい!お前達!

あまりスタラさんを、困らせたら駄目だよ!」

「「「はあーい。」」」

「はっはっは、いやーまいったな、クルトさん、ありがとうございます。」


クルトが見かねて、女性陣を引き下がらせる。

太郎も、いかにも困ってましたよってな顔をしている。

しかし太郎、―てめー!クルト!何いいところ邪魔してンじゃねーよ!と、心の中で叫んでいた。


あくまで心の中だけだ。

お姉さん達には、エロ夫だと思われたくないので。

紳士な男を、演じているつもりである。

…もちろんお姉さん達には、太郎のムッツリぶりはバレバレなのだが。


だがこれで、太郎は少し周りを見渡せる余裕ができた。


幌馬車の中は以外と広く、太郎と3人の女性達、それに食糧などが入った色々な木箱や樽が積まれていた。


―あれ?


その時、太郎は初めて別に同乗者がいた事に気付いた。

最初に馬車から3人のお姉さん達が出てきた時も、馬車から出て来なかったから、乗っていたのはこの3人だけだと思い込んでいたのだ。


その人影は二つ、樽と木箱の間に隠れる様に縮こまっていた。

なるべく見つからないように、と考えているのだろうか。

少しでも木箱らの奥に、入り込もうとしていた。


そのせいもあって、太郎も今の今まで気付かなかったようだ。


「…あの、クルトさん。

奥の二人はいったい…?」

「ああ、そういや、あのこらを紹介していませんでしたね。

どうやら気配を消すスキルでも持っているらしくて、私でも時々忘れそうになるんですよ!」

「は、はあ…。」

「あのこらはね、魔族の双子なんですよ!」



―次回!

奴隷のお姉さん達に、太郎の貞操は保つ(我慢する)ことができるのか?

あとヒロイン枠は、誰の手に?

数年前からこんなのを書いてます。

生まれて初めて投稿した作品です。

よかったら、こちらも見てもらえたら嬉しいです。


『スマホのカード使いに転生しました!』

http://ncode.syosetu.com/n5440ca/


いつも読んで頂いてありがとうございます!


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