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無題

彼女は何を想っているのだろう

いつも教室で 独りで

彼女の事なら 全てを知りたい

いつだって 僕は彼女を見つめてる

そして 彼女も

いつも俺を見上げる

彼女は俺を愛してくれてるんだ

毎日 俺を見上げる

そして 愛しい人よと呼びかけてくれる

そう 彼女は風とだって話ができる

彼女が愛してるのは 俺だけじゃない

残念だけど


彼女は海も愛してる

海に還っている時の 彼女のあの幸せそうな顔

俺は海に嫉妬してしまう

海 俺の双子の片割れ

俺と同じ色を持ち 同じようにどこまでも広がる

俺の分身

アイツがうらやましい

俺と同じなのに アイツには仲間がいる

いろんな生物がアイツの中に住み アイツは仲間を得る

アイツと同じなのに 俺は独り

アイツが憎い

だから俺は時々 風に頼み

アイツの上に嵐を起こしてもらう

そして アイツの中に大切な人を奪われた人達に

アイツが恨まれる 怖がられる

アイツは悪くないのに

それどころか いつだってアイツは

風に飛ばされ 自分の中に落ちてきた人達を

必死で守ろうとしているのに


かわいそうなアイツ

彼女に愛されてるアイツ

幸せなアイツ


でも 俺は知っている

彼女がアイツへ持っている愛は

そう 親への愛

彼女はいつだって愛に飢えていた

親に愛を感じない彼女は

海に愛を感じた

いつだって優しい海に愛を感じた

愛をかんじさせてくれる海に 彼女は愛を抱いた

アイツと彼女の愛は親子の愛

決して恋人同士にならない


でも 俺と彼女は違う

俺と彼女は独り同士

きっと愛し合える

お互いずっと独りだったから

独りの寂しさを感じているから

お互いを想い合い 暖めあう事ができる

彼女は きっといつかその事に気づいてくれる・・・


                       1996・10・7(月) kuu

これが初めての作品かもしれない

まだ独りよがりな愛だった頃

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