03
――午後7時あの女の子が来てから4時が経った。
いまだに寝ている様子から、相当な疲労がたまっていたのだろう。
外は止まない土砂降りの雨。
「うーん、晩飯どうしようかな」
冷蔵庫の中には卵が1つと調味料等々、冷凍庫には冷凍されたご飯とアイス……野菜室にはネギと玉ねぎとキャベツ、そして、りんご。
「冷蔵庫の中、寂しいな」
降りしきる連日の雨、原付でもここから10分はかかるスーパーなんかに誰が毎日通うか!
もともと、一人暮らしなんだから、そんなに買い物行かなくてもいいんだよ、お金だって限れてるし……。
「俺は急にどうしたんだよ……」
ん? この材料ならおじやがつくれるな。
様子を見にいくと、女の子はすやすやと寝ていた。
顔は多少赤いけど、体温はさっきよりかは下がって来てるみたいだし。
俺は台所に戻ってテキパキと料理をし始めた。
女の子用とに少し分けて、よし完成だ! レンジに入れておいて、あとはりんごがあったな、風邪にはすりおろしがいいらしいからな……まぁ、めんどうだけど自分で家に連れ込んだわけだし、最後まで面倒をみてやらなくちゃいけないよなぁ。
作り終わっても女の子はまだ寝ていた。
とりあえず、お腹がすいたから自分の部屋で食べる事にした。
わざわざ、自分の部屋に持って行くなんて始めてだな。
テレビもパソコンも全部リビングにあるから、寝るとき以外は自分の部屋はほとんど使わないのである。