第5話『結婚式直前!リリィのドレスフィッティング大騒動&カイが我慢できずキス連打!?』
「――これは、露出が多すぎません!?」
鏡の前で、私は思わず叫んだ。
目の前の自分は、雪のように白いウェディングドレスに身を包んでいる。
だけどそれは、予想を遥かに超えたデザインだった。
背中は大胆に開き、裾はスリット。
さらに胸元は……なぜ、ここまで開く必要があったのか誰か説明して。
「……うわぁ……カイゼルに見せたら目がすごいことになりそう」
「すでになっているが?」
「ッッ!? え、うそ、いたの!?」
振り返ると、控室の仕切りの影から堂々と現れる美貌の皇帝。
なぜか椅子まで持ち込んで見学体制。
「今日がフィッティングだと聞いてな。警備も兼ねて見守っている」
「警備という名の覗き見だよね!?!?!?」
「正当な監督だ。……それに、リリーの花嫁姿は俺のためのものだろう?」
「言ってることは理にかなってるけどおかしい!理性が爆発しそうな目してる!!」
◆ ◆ ◆
「だが、実に似合っている」
カイゼルは立ち上がると、私に歩み寄ってくる。
そのまま私の手を取り、腰を引き寄せ、ドレスのレースに指を滑らせながら――
「まるで……白の女神だな。いや、俺の天使か」
「う、うそでしょ……そんな顔でそんなセリフ言われたら、ドレス試着どころじゃ――」
「リリー」
「ひゃっ……」
唇に、そっと触れるキス。
次いで、頬、耳元、首筋……と、怒涛のキス連打。
「ま、待って、式前の試着の最中だから……っ」
「関係ない。ドレス姿に我慢できないのは俺の責任じゃない」
「完全にカ カイゼルのせいですからね!?!?」
◆ ◆ ◆
「式まであと三日。……それまで、耐えられるのか、リリー?」
「なんで私が試される流れになってるの……!?」
「お前が可愛すぎるのが悪い。俺の中の“夜の帝”が目覚めそうだ」
「そんな称号ありません!目覚めないでください!!」
結局、あまりの“キスの嵐”によりドレス試着は一時中断。
私は顔真っ赤にしながら、控室から逃げ帰る羽目に。
だけど……
背中越しに聞こえたあの声は、なんだか少し震えていた。
「……あと三日。我慢するから、覚悟しておけよ、リリー」
――どうやら陛下の“我慢”も、そろそろ限界らしい。




