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『魔法チートな幼女ですが、冷酷皇帝に拾われて溺愛されてます』  作者: カトレア
第三章:皇帝との恋愛編

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第5話『皇帝陛下、婚約発表!?でも本人は「まだ足りない」とおっしゃってます!』



 


「……はいぃ!? 今、なんとおっしゃいました!?」


「婚約だ。帝国中に正式に発表する」


カイゼルは、私の前でいつもの無表情……いや、よく見るとほんのり口角が上がっている。満足げな悪い顔だ。


「いや、ちょっ、え、まって、心の準備が――!?」


「心の準備なら、俺が毎晩でも手伝ってやろう」


「せめて言い回しを考えてからにして!!」


 


◇ ◇ ◇


 


ことの始まりは数日前。

カイゼルが何気なく「そろそろ婚約の儀を整えるか」と言いだしたのがすべての発端だった。


「まだ私、子供なんですけど……!」


「なら、成人するまで俺が傍でしっかり育てるだけだ」


「そういう問題じゃない!」


「むしろ問題がない。何か異論が?」


「めちゃくちゃ異論ある! ていうか私の気持ちは!? ねえ聞いてます!? カイゼー―」


「リリー」


「……な、なに?」


「今さら、離すと思うのか?」


 


……はい、完敗です。

あの目で見つめられて、「お前は俺のすべてだ」なんて言われたら、何も言えない。


でも!!


「せめて、少しずつ慣れさせてください……」


「ではまず、触れ合うところから始めようか?」


「“触れ合い”がもう怖いんですよこの人は!!」


 


◇ ◇ ◇


 


そして今日。

帝国中に、皇帝陛下が“婚約者を得た”という発表がなされた。


それはもう、とんでもない騒ぎになった。

宮廷ではざわつき、国民は興奮し、貴族たちは泡を吹いた。


しかも、発表内容がこうだった。


『皇帝カイゼル=ヴァルフレイムは、魔術師リリー=ノクターナ嬢との婚約を公にした。

ただし、現在はまだノクターナ嬢が未成熟であるため、婚約関係は“独占的保護”として明記し、今後正式な結婚を前提とした関係であることをここに示す。』


 


……独占的保護ってなに? それってつまり、**“俺のもんだから誰も手出すな”**っていう、宣戦布告じゃないですか!!


 


◇ ◇ ◇


(夜。皇帝の執務室)


 


「……というわけで、私は今、婚約者としてお世話になってるらしいですよ?」


「世話しているつもりはない。リリーは俺の妻になる予定の者だ。むしろ俺の方が求めている」


「……なんでこんなに、愛し方が全力なの?」


「好きな女に対して、手を抜く理由があるか?」


「ぐっ……正論」


 


そう言いながら、カイゼルは私の頬にそっと触れる。


「口づけていいか?」


「……そ、それ聞いてくれるだけ、ありがたいです」


「答えは?」


「い、いいです……」


 


そして彼は、すっと顔を近づけて――


私の唇に、優しく、けれど逃げられないような深いキスを落とした。


「……ふっ、ん……」


呼吸が奪われて、思考が止まる。


でも、不思議と怖くはない。


「もっと、リリーが俺を望んでくれるまで……俺は、待たないぞ」


「そ、そこは“待つ”って言うところ........っ!」


 


それでも――


私は、彼に触れられるたびに、

心の奥が、あたたかくなっていくのを感じていた。


 


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