第55話
その後、通された部屋の先で、教皇を名乗るおじいさんと、招勇を名乗った先ほどの女の人のお願いによって、この国、レイタノ聖国に従うこととなった。
現在は、あれから数時間が過ぎ、夜となったことで就寝のために個室に案内され、ようやく一人になれた、という状況である。
正直、すでに新しい知識でいっぱいいっぱいだった。
魔法やスキル、そしてそれが理解できるステータス。
また、まだ見ぬ数多のファンタジーには、どんなものがあるのかと、半分興奮するような、半分恐ろしいようなで、戦々恐々としていた。
「はぁ。」
ため息の理由は、話が終わってから最初に見ることになった、ステータスについてだった。
『名前・・・・・工藤将人
位階・・・・・9
レベル・・・・10
種族・・・・・普人
性別・・・・・男
年齢・・・・・16
スキル・・・・【聖光属性魔法】・・レベル1
【闘気魔法】・・・・レベル1
【下級剣術】・・・・レベル1
【下級盾術】・・・・レベル1
【筋力微強化】・・・レベル1
【技量微強化】・・・レベル1
【速度微強化】・・・レベル1
称号・・・・・勇者、転移者』
勇者というものはすごいらしい。
常人は、1つ持っているだけですごいと言える能力系スキルを最初から3つも持っているからだそうだ。
それに皆、普通ではあまり見ない強力なスキルを所持しているらしく、解説をしていた招勇はそのチートっぷりが嫌になると苦笑いをしていた。
私の場合、【光属性魔法】の派生属性である【聖光属性魔法】と、系統外魔法と呼ばれる【闘気魔法】の2つがそうらしい。
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