第35話
ステータスについては以上、であるはずだ。
というか、これ以上の厄ネタは困る。
流石に私の手が足りない。
目の前には、下手な厄ネタよりも厄介なものが見えたりするのだが・・・。
・・・現実逃避はやめよう。
よく思い出してほしい。
そもそも、私はどんな状況でステータスの確認をし始めたのかということを。
そう、現実逃避はやめて状況把握をしようと言ったんだ。
その時に、ちゃっかりと現実逃避として、ステータスの確認を最後に確認することだとか言っているが、それは確実にアウトだ。
廃墟へと変わっていた街を脱出して4か月が経った。
私は今、森の中に家を建てて暮らしていた。
え?街はどうしたのかだって?
そんなの少し考えれば分かるだろう。
放置だよ、放置。
私があの街にあのまま居て、何かができたとは思えない。
それどころか、今の魔物にしか見えない姿を見た街の調査隊と、殺し合いになっていただろうとすら思える。
結局、あの街であの後分かったことは、ほとんどなかった。
唯一、分かったことといえば、あの惨状は私が、正確には私の動かす蟲達によって起きたということだ。
なぜ、そんなことが起きたのかは知らない、分からない。
あの神を名乗る仮面をつけた男との会話の後、気付いたら進化が完了した状態で廃墟の上に1人立っていたからだ。
【下級吸蟲】は、都市の住人の猛烈な反撃にあったからか、数を数体にまで減らしていたし、その数体も私が目覚めてすぐに体力が尽きたのか、ころりと死んでしまった。
なので、進化した時からほとんどずっと一人で過ごしていた
ちなみに、幸い、最後まで生き残っていた数体の蟲達が、大量の蟲の死骸を1か所に集めておいてくれたため、蟲の死骸の後処理は楽だった。
今、私は森の中で1人、自らの武術の鍛錬をあいていた。
毎日独学で鍛錬をしてきたその腕前は、各流派では免許皆伝が言い渡せるレベルまで伸びていた。
最も、それはあくまで地球基準であるため、剣を振ることで斬撃を飛ばす者たちと比べれば、全然大したことはなかったが。
つまりは、今は進化で新しくなった体の調整を行っていたのだ。
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