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第39話 さて、困った! (3)
「他の店舗にいくのはいやです。あなたの焼くお好み焼きが食べたい。今直ぐ焼いてください。おねがいします」
銀髪の麗しい女性は、僕に頭を下げつつ、無理難題を告げてきた。
だから僕は(本当に困ったな……。さて、どうしよう?)と、また思えば。
「あなた?」
「何でしょうか、お客様?」
「あなたの目の前の小さな鉄板には火がつき、熱が。温まっている気が、私にはするのですが。私の気のせいと言うやつでしょうか?」
銀髪の麗しい女性は、自身の首を傾げつつ、僕に尋ねてきた。
でも、この小さな鉄板だと余り熱くはならないので、《《広島お好み焼き》》だと。
余り美味しく焼けない気もするから。
僕は(どうしよう?)と。
また、また悩んでしまう。
と、なれば?
こんな時は神頼み……。
まあ、僕が神頼みと申しても。
我が家の神様は、普通の神仏ではなく。
日本では古から水の神様と崇められている竜神様……。
そう、我が家は竜神の家族だから。
竜の巫女二人に対処方を尋ねてみる事にする。
◇◇◇




