第5話 良くありがちな光景(9)
そして陛下見繕ってくれたズボンの裾合わせを終えれば、縫い終わるまで時間があるからと二人で他の売り場へと移動──! 今度はわらわの履く靴などを何足か陛下に購入してもらい。
「陛下~、本当にこんなにも沢山購入してもらってよろしいのですか~?」
わらわは顔色を変えながら陛下に尋ねたのだけれど。
「大丈夫、大丈夫だよ。レビィアとリムもエリカがこちらの世界で必要な物は購入してくれと嘆願をされているから大丈夫……。それに明日から俺もまた仕事の方を頑張るから大丈夫! 任せて!」
陛下は微笑みながらわらわに気にするなと告げてくれて、その後も色々と購入していただいた。
そして陛下が一番楽しみにしていた売り場だ! と言った場所……。下着売り場についてからの陛下は積極的……。
そう異性である陛下は周りの目──女性達の視線を気にするのかな? とわらわは思っていたのだけれど。
「エリカ、これが好い! これが好いよ! 俺は! これを買おうよ! これを!」と。
陛下は次から次へとわらわに妖艶な、魅惑的な、自分のお好みの物……。わらわを自分色に染めたいようで、色々な下着を選んでくれた。
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