第5話 良くありがちな光景(8)
だからわらわは本当に嬉しくて仕方がないから。
「陛下~。ありがとうございます~。(チュ)」と。
屋敷の外で接吻などの行為はだめだと諫められたばかりのわらわで下が。それでも陛下の御褒めが嬉しくて、我慢ができずに試着部屋の中で接吻を迫り、した。わらわと陛下でしたが。
今度は先ほどのように陛下に叱られることはなく、二人の接吻が終われば陛下は試着部屋のカーテンを開け──。その場に座り込んで、わらわが着衣をしているヒラヒラのズボンの裾を上げ始める。
だからわらわは首を傾げながら。
「陛下~、何をされているのですか~?」と尋ねてみた。
「ズボンの裾を合わせているんだよ。お店で裾合わせをして直してもらおうと思ってね」
陛下はわらわの問いかけに対して優しく微笑みながら説明をしてくれた。
「そうなのですか?」
「うん」と陛下はわらわへと頷けば。
「今後、服の購入時に、パンツスーツ等を購入したら、試着室で裾合わせをしてもらうと良いよ。エリカ」と教えてくれると。
「店の店員さん、良いかな~? 裾合わせをしてもらいたいのだけれども~」
わらわの代わりにお店の売り子さんへと嘆願してくれた。




