第5話 良くありがちな光景(7)
陛下がわらわへと困った声音で嘆願……。この世界の風習、習慣にゆっくりでいいから馴れ親しんで、共存をして欲しいと嘆願をしてきたのだ。
だからわらわは陛下に大変に迷惑をかけている? そんなわらわだから自分が生まれ育った世界で、一人お城で暮らす方がいいのかも知れない……と気落ち、落胆しながら思うことはない。
まあ、ないですから、わらわは大丈夫~! 大丈夫なのです~!
だって陛下はわらわのこともちゃんと妃だと告げてくれて、この世界の住人として今後は家族として苦楽を共にしていこうとはっきりとおしゃってくれたので嬉しい。
「は~い、わかりました~、陛下~。この続きは陽が暮れてからおねがいします~」
だからわらわは陛下の愛ある言葉……。新たなプロポーズとして受け取り。陛下の御顔をわらわの豊かな胸の谷間から解放すれば。
陛下が選んでくれた、この世界のドレスを着衣──。陛下へと「どうですか?」と尋ね。
「わらわに似合いますか?」と胸を張り、エッヘン! と尋ねてみた。
「うん、エリカ、良く似合う……。俺、惚れ直したよ……」
陛下はわらわに魅入りながら容姿を絶賛してくれた。




