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第2話 竜の女神様は驚愕! (1)

「エリカ~! この小さな車はね~、エンジンについているキャブレターと呼ばれる物がかぶるといけないから~。俺が~、一日一回はエンジンを掛けて走行させているんだよ~。だから~、この車で買い物に行っている訳だよ~」


 俺はホンダの【N360 Ⅲ】をピョンピョンと跳ねらせ、甲高いマフラー音を出しながら走行しているから、助手席のエリカへと車内だろうが声を大にして説明をした。


「えぇ~、何ですか~、陛下~?」


 だからエリカも助手席から声を大にして叫び尋ねてきたから。


「この小さな~、車をねぇ~! 一日一回は動かさないと壊れるの~~~! エリカ~~~! 分かった~~~!?」


 俺はエリカへと再度説明をした。


「なるほど」


 今度の説明の方は聞き取れたようで、エリカは納得してくれたみたい。


 でもその後も自分の瞼を閉じて──。ホンダの【N360 Ⅲ】は小さいながらもベンチタイプの仕様でギアのシフトもトラックのミッションギアだから、ショッピングモールへと到着する迄は、俺の身体に抱き付き、可愛く絶叫を上げ続けた。




 ◇◇◇



 第76話 竜の女神様は驚愕! (1)



「へ、陛下~、こ、これが……。お店なのですか……?」


 エリカはショッピングモールへと入ると店内の煌びやかな飾り付けや、やはりテナントの煌びやかな飾り付け……。テナントの多さや異世界日本の人の多さに、衣服のデザイン、靴のデザイン、カバンのデザイン多さや着衣している衣服の容姿の煌びやかさに驚愕して、開いた口が塞がらない状態へと陥っているから。

 俺はエリカの事を家の嫁さんはやっぱり特別奇麗で可愛いなと思いながら。


「エリカ凄いだろう」


 と微笑みながら告げるのだが。


 そんな家の奥様……。銀髪に金色の瞳を持つ、まさに北欧神話のフレイヤ神がアースガルズから舞い降りたのではないか? と思う程の北欧美人に見える容姿を持つエリカだからね。家の奥様の驚愕し、足止まっている容姿を通り縋り……。店内を行き交う人達も老若男女問わず、自分の足を止め、エリカへと注目……。魅入っている姿を見れば。

 俺も『凄いな~』と思うのだが、レビィアやリムの時と同じで何度も複雑な気持ち……。


 俺の女房を自分の足を止めて迄見るな~! 魅入るな~! と怒声を吐きたい気分だけれど。


 それをしていたらキリがないので、「エリカ行こうか?」と我を忘れている家の奥様へと声を掛けた。


「えっ! あっ、はい……」


 エリカに声を掛けると俺の背を慌てて追ってくる。

 その様子が何ともいじらしいと言うか? 可愛らしいから俺は先々歩く行為を辞め、立ち止まり「クス」と微笑む。


「へ、陛下~、何がそんなに可笑しいのですか?」


 先を歩いていた俺の背に追いついてきたエリカは、微笑む様子を見て首を傾げるから。


「……ん? ああ、やっぱり家の女神様が一番奇麗で可愛いなと思っただけだよ」と説明をすれば。

「はい」と俺は自分の二の腕を差し出した。


「さぁ~て、何処の店から見て回るかな?」


 俺は幼い頃から自分の夢枕に立ち、声を掛け続けてくれた竜の女神様へと微笑みながら告げると腕を組みつつ、周りの人達が注目する中で店内のテナントを探索して回る。



 ◇◇◇




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