表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

57/401

第22話 言い訳……(1)

 俺の妻であるレビィアとリムは親子喧嘩の真最中で持病……。俺が【パニック障害】を持っている事を知っている二人なのだが。その事を忘れ程俺の前世の嫁との親喧嘩に夢中……。続けているから俺は本当に困った……。でも息遣いや胸が苦しい、辛い……。


 でも三人の親子喧嘩を何とか止めないといけないと思う俺なのだが、三人の親子喧嘩の内容に【神具】、【竜殺しの武器】……。


 それを俺の前世の嫁……。竜の女神さまが、自分が恋人・夫(想う人)に差し出したと言っているのだが、彼女は一体何を手渡しのだろうか?


 俺は自分の胸を押さえつつ思う。



 ◇◇◇



 第67話 言い訳……(1)



「あれは! あれは……。あれは違うのですよ、レビィアとリム……。わらわは只亜人達が結界解除後も自分達でモンスター(悪しき者達)を駆除できるようになり、普通に生活ができるようにするために授けたのと、悪しき者達を食すれば魔力が増幅すると知恵を与えただけで。わらわは本当に悪意もなく、陛下のことを裏切る気もなかったのです……。本当です。信じてください、レビィアとリム……。お願いですから……」

「はぁ~、他界したお父様に対して悪気もなかった。裏切る気もなかったって、良くそんな事が言えますね、お母様……」

「えっ!」

「えっ、じゃないですよ、お母様……。お母様がお父様の時にようにくだらない事を考え、安易に行動するから。亜人達の中から自分達の力を世に示し、大それた事……。エリカ(竜の女神)に認めてもらおうと勇者や英雄を目指す為に同胞……。お父様の一族を生贄に殺戮を繰り返し、滅ぼしてしまったではないですか……」


 えっ! 嘘? と言うか?


 俺って向こうの世界に親戚が居たんだ……と言うか? 居るのは当たり前か……。転生後の俺にもこの広島県に沢山の親戚がいる訳だから辺り前だよね……。


 でもレビィアと元嫁の会話の内容だと、異世界の親戚は皆滅んだのか……と言うか?


 まあ、お約束だよね。悪しき容姿をした者達はレビィアの言う通りで亜人達の狩の対象……。


 そう自分達の名声値を上げる為! その国の英雄になる為の格好の餌食になるのは当たり前の事……。


 俺の産まれ育ったこの世界の異世界冒険譚……。映画やアニメ、マンガ、ライトノベルのラスボスはドラゴンと言う事が多いいくらい、冒険者の狩の対象になっているから。レビィアの言う通りで俺の元嫁が、自分が好意がある者にドラゴンスレイヤーを勝利の女神を授け徒党を組み、俺の前世の一族達……。ドラゴンを女神の恩赦の許……。狩り、全滅させたと言う事はありえる事だと思う。


 こちらの世界では普通に、その手の勇者の冒険譚がアニメやマンガ、ライトノベルになり若年層から高年層迄幅広く人気があるから、物語の内容通りのハッピーエンド……。


 英雄や勇者達が竜の女神と最終的に、結ばれる為に俺の前世の親族を絶滅させた事はあり得る事だと思うと。


 俺は何故レビィアとリムが怒っていると言うか? 今迄自分達の母親の影……。存在……。裏切り者だと二人が言っている女性の事を夫である俺に、嬉しそうに説明をしなかったのか。レビィアと俺の元嫁の言い争いを聞いて何となく理解ができた。


 そしてやはり彼女には彼氏か夫と呼べる異性が居て、デートを繰り返しているみたいだな……。


 俺は親子喧嘩を聞いて何か情けない……。早く他界をするべきではなかったと後悔……。


 そう俺は更に酷くなりつつある胸の痛みや動機……。


「はぁ、はぁ」と更に息遣い粗く、自分の胸を抑えながら、苦しそうな顔で思案を続ける。





「いや、だからレビィア……。先ほどからわらわが貴女達、二人に言っている通りで、わらわ自身にはそんな悪意はないし、陛下や臣下の者達を裏切る気も一切御座いませんでした……。本当です、レビィア……。わらわのことを信じてください、おねがいします……」

「お母様! 先程から(わたくし)が何度も貴女に告げている通りで嘘はおしゃぁらないでくださいませ……。お母様は自分の事を恨んでいるお父様の一族の者達が嫌いで怖いから、自分の好いている者……。新しい自分の主に頼んでみなごろしにしたのでしょう? いくらお母様が嘘をついて隠し、誤魔化しても。(わたくし)やリムはお母様が一族の者達に対して畏怖して、町を出て城に逃げ帰り、結界を張って、隠れ住んでいた事も知っていますから。その美しい肢体を亜人達に捧げ、媚びて、自分の事を守ってくれと泣きつき、優艶に甘えながらドラゴンの討伐を頼んだのでしょう? この売女が、フン!」と。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ