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第76話　幼馴染（５）

「……でもね、ランちゃん。フレイはレオンのお母さんで人妻だよ。だから俺達二人は恋愛感情等持ったらいけないんだよ。分かるかな？」

　俺達二人の後を追って走る少女へと俺は苦笑いを浮かべながらまた説明をした。

　ガブリ！

　しかしこの通りだ！

　俺はフレイに首をガブリ！　と齧られた。

　それも俺の首から血がタラリと流れるくらいだ。

「い、痛いな～、フレイ！　お前が俺の首を噛むから、生暖かい物が垂れ始めたぞ！」と。

「フレイ、お前な～、俺の首がチクチクするけれど。結構血が出ているんじゃないのか？」

　俺はフレイへと不満を漏らした。

「ほらね、陛下？　おばさんを粗末に扱うから怒っているじゃない。それにレオンもおばさんが陛下に甘えたからと言って怒ったりしないわよね？　おばさんだってまだ若いのだから人生をやり直すのも、私はアリだと思うけれど？　レオンはどう思う？」