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第76話 幼馴染(3)
レオンとランちゃんがフレイに尋ねた。
「うん、そうよね、陛下?」
お姫様抱っこをしながら走る俺にフレイが下から見上げつつ尋ねてきた。
「う、うん、あっ、ははは。まあ、そう言う事もあったな」
俺はフレイの問い掛けに対して笑い誤魔化した。
「もう、陛下は酷い……」
ギュ! だ。
俺がこいつの問い掛けに対して笑い誤魔化せば、フレイの奴は俺の腰に回している手の指先を使用して、脇腹の生肌を詰ってきたから。
「痛い!」と俺は絶叫を吐き。
「フレイ、辞めろって! レオンが後ろから見ているんだぞ! 俺達二人の間で何かあるんじゃないかと勘違いをするだろう。だから辞めろ、って~!」
俺は絶叫交じりでフレイの事をマジで困ったなと思いながら諫めた。
「あっ! 陛下酷い!」
俺がフレイを諫めると後ろをついて走るランちゃんが諫めてくるから。
「えぇ~、俺~、フレイに何か酷い事を言った~? したかな~? ランちゃん~?」




