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第75話 謝罪……(4)
「レオン……」
俺の目の前に立つ彼の後方──距離をとった位置から少年の身を心配した顔でこちらの様子を窺っていた彼女が名を呼ぶと。
「わかった! 俺はあんたの言葉を信用する事にするよ」
俺の目の前に立つ彼が憤怒しながらファイティングポーズをとる行為を辞めて穏やかな顔で告げてきた。
だから俺はホッとして安堵するから。
「君のお母さんは生きているんだろう? 名前は何て言うのだ? もしかすると俺の知っている人かも知れない? だから名前を教えてくれないか?」
俺は目の前の彼に穏やかな顔で微笑みながら尋ねた。
「フレイ……」
彼は素直に自分の母親の名前を直ぐに教えてくれた。
だけど俺は彼の母親の名前を聞き、唖然……。自身の顔色を真っ青にして、その場で膝をつき呆然とするのだった。
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