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第73話 ドラゴンの集落(9)
「うぅん、大丈夫……。それよりもお母さん……。そんな今にも他界しそうな気弱な言葉を言わないでよ……。きっと病の方は良くなるから……。大丈夫だからね……」
「ランの言う通りだよ、母さん……。病の方は直ぐに良くなるから……。それよりもちょっと待っていろ……。今から俺が身体に良いキノコを煎じてくるから待っていろ……」
俺は母親に今から滋養良く、病にも良いと言われている《《獣の腰掛け》》と呼ばれているキノコを煎じてくると告げ、中腰でいた自分の身体を起こすと。
「ラン、母さんの事は頼む……。俺は窯に行ってくるから」と告げる。
「うん、わかったよ、レオン……。いってらっしゃい」
俺はランに母親の事を頼むと踵を返し、窯がある調理部屋……。玄関がある部屋へと向かい歩きだした。
《ドン! ドン!》
「こんにちわ~! こんにちわ~! 誰かいますか~?」
俺が窯がある部屋へとつくと家の扉を叩く音と聞きなれない男性の声が! 呼ぶ声がした!
だから俺は『誰だろう?』と思いつつ「はぁ~い。居ますよ~」と声を漏らして玄関の扉へと向かい扉を開けた。
◇◇◇




