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第63話　お好み焼きを焼くぞ！　（26）

　それは家の奥様達……。この世界で働いていた事のあるレビィアに尋ねても仕事をしていたのは遠い昔……過去の話だから良く分からないのと。

　リムに聞いても、あれはお城で引きこもり生活をしていたから、城下の事は良くは分からないのだ。

　ならば？　エリカに尋ねれば良いのだが……。

　エリカに町の事を尋ねれば僕に悲しい顔を見せるし、尋ねられたくない素振りも見せる。

　そう、エリカはできるだけ僕に自分の過去……。国内？　領地？　内の交友関係を知られたくない素振りを魅せると。

　僕がこの世界で【お好み焼き】を焼いて販売して広める事にもリムと同じで反対していたから尋ねる事もできないのだ。

　だから僕はランガーさん一家と仲良くなれたのは非常に好ましい事だから。

　皆と不仲になる事は不味い。避けたいから。

　僕が自身の顔を強張らせ、引き攣らせつつも「あっ、ははは」と笑い誤魔化しながら『まあ、なるようにしかならないか……。時の流れに任せてみよう……』と思うので。