第63話 お好み焼きを焼くぞ! (14)
それもちゃんと僕はお好み焼きを焼く作業を手休めする事もなく、新たに熱くなっている鉄板の上に水とだし、調味料を溶かし混ぜたメリケン粉の液を調理鉄板の開いたスペース──。わざと開けていた残り半分のスペースへとお玉で垂らしつつ、新しい生地を作る作業を続けながら告げた。
そして二人へと告げ終えるとララちゃんへと視線を変え。
「僕は本当におじさんだから気にしなくて良いよ」と。
僕は微笑みながら告げた。
「ええ~。でも、新作さん……」
それでも何故かララちゃんは不満があるようだ。
だから彼女は更に自身の口を開き。
「他の町のことはよくわかりませんが……。この町の男性の結婚適齢期は四十歳から五十歳ぐらいで……。家のお父さんでも若い方なのですよ……。ねぇ、お父さん? そうだよね?」
「うん、そうそう、新作さん……。ララの言う通りで、僕はこのお店を親父から受け継いだので、生活の方が安定していたから早く結婚しましたが。普通は皆、中々生活の方が安定しないので、ララの言う通り四十代から五十代ぐらいで結婚する者がほとんどですから新作さんの年齢ならばまだお兄さんですね。あっ、ははは……」




