257/401
第63話 お好み焼きを焼くぞ! (2)
だから僕は大きな鉄板の上に、ボールに入ったお好み焼きの生地を広島お好み焼き風で薄く、鉄板の半分だけ素早く垂らし、敷いていく。
「ほうほう」
「ふむふむ」
「へぇ~」
「何か変わっているね?」
僕が熱くなった鉄板の上に生地を垂らし、敷いていく様子をランガーさんやララちゃん、ヨル君とマイちゃんは感心した顔、声を漏らしつつ、考える人になりながら、見下ろし見詰め。マイちゃんが尋ねてきた。
「そうかな?」
僕は生地の上に魚粉や胡椒、ガーリック、塩を振りながらマイちゃんへと言葉を返した。
「うん、おじちゃん、変わっているよ」
マイちゃんが僕の言葉に対して微笑みながら頷く。
だから僕は自身の脳内で、(こちらの世界では粉物の料理って余り作らないのかな?)と思う。
「いい匂い」
「あっ! 本当だ」
「いい香りだね」




