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第62話 お好み焼き屋を焼いてみます(12)
「ええ、そうですよ、新作さん。私達獣人は切り傷、擦り傷、火傷ならば、自身の舌で舐めると直ぐに完治します」と教えてくれた。
「……でも完全に切断した指や腕、足等を元のように張り付けて完治する事は私達獣人では不可能なのですよ。だからそう言った重症傷は病院へと行って治してもらうのですよ」ともララちゃんは教えてくれた。
「へぇ、そうなんだね?」
僕はララちゃんの話を聞き感心した。
「……新作さん?」
「……ん? 何ですか、ランガーさん?」
「今ララの言った通りで、切り傷ならば私達が舐めれば直ぐに治りますから。私に何時でも言ってくださいね」
僕がララちゃんの説明を聞き感心していればランガーさんが、僕が包丁で切り傷を負えば彼が舐めて治してくれると微笑みながら告げてきた。




