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第61話 えっ! そんな物で! (3)
「このテントと呼ばれる建物の下で、【お好み焼き】と言う物を焼いて販売をするのですか?」
ランガーさんが困惑した表情で尋ねてきた。
「うん」
僕はランガーさんへと頷くと。自身が更に背負うリュックサックから色々な小物……。
そうまるでミニチュアの鉄板やコンクリートのブロックで作った焚火台や薪、炭、点火用の着火剤を出していく。
だから困惑した顔をしていたランガーさんも、自身の顔色を変え、興味津々に見始めるから。
「おじさん、これ何?」
ララちゃんの弟さんは男の子だから、直ぐに食いついてきて、僕の横へとチョン! と大人しく座れば、自身の小さな指でさしつつ僕に尋ねてきた。
だから僕はララちゃんの弟さん、ヨイ君へとニヤリと悪戯小僧のように微笑むと。
「さて、何だろう?」と笑いながら言葉を返し、ミニチュア仕様の野外備え付き仕様みたいなバーベキューセットを組み上げると。
「ヨチ君とランガーさんは少しテントから離れてくれるかな?」と告げる。




