第6話 世間の荒波(1)
まあ、相変わらずお城の窓から空をボォ~と眺める私なのですが。あの日、あの時も、こんな良い天気だった気がする……?
まあ、前回のお話の続きになりますが。
私は自分に対して「覚えていやがれ~、このクソアマ~!」とでも言いたい顔をしていたかな?
あの時……?
まあ、自分達……。各自各々が化け物でも見るかのような、怯えた顔色で慌てて、私へと自分達の背を見せながら逃げる! 逃亡を計る! ならず者達の大きな背を見詰めながら。
「あぁ、あぁ~! ストレスも発散し、解消もできたから。本当に満足! 満足! 極楽だわぁ~」
私歓喜……満足しながら呟いた。
でも僕ちゃん達の背が見えなくなると。
「ああ、やっぱり、あの子達をもう少しばかり殴っておけが良かったなぁ~」
私は他人が聞けば呆れ返るような事を後悔しつつ「はぁ~」と大きな嘆息を漏らすと。私自身が勤めるお店の中へと戻り、入ると──。お店の御主人が部屋の隅で小さくなり怯えている様子が目についた。
だから私は自分の首を傾げながら。
「あの~、店主さん……。もう、ならず者達は逃げ帰りましたから怯える必要性はないですよ……」と説明をした。
しかしだ私がニコリと満身笑みを浮かべつつお店の店主へと優しい声音で説明をしても、彼の顔色も元には戻らない、身体の震えの方も止まらないから。私は更に困惑したのだった。
「……レ、レビィアさん……。あの、悪いのだけれど、家のお店には二度と来ないでください。お願いします……」
私はお店の御主人が何かに怯え恐れ慄いて震える様子を見ながら困惑していると。
お店の御主人が私に怯えている様子で【入店禁止】を告げてきた。
だから私は更に困惑……。動揺をしながら『どう言う事なのだろうか?』、『意味が分からない?』と最初の頃は店の主人から私が店内や天下の往来で酔っ払いの、ならず者達と喧嘩をする度に【出禁】を食らうから困惑をしていたのだ。
だって私自身は別に悪い事をした訳ではないと未だに思っているのだ。
だって町の、ならず者達がお酒に酔う度に私の胸やお尻に触り、触れだけではなく。強く鷲掴みをしてくる悪態をつくは。
私のこの華奢な腕を握り、二階の宿部屋へと強引に連れて行こうとするから。
私はお店の店主が、この身を守ってはくれない……。自分の顔を引き攣らせつつ、素知らぬ振りを続けるだけ……。
だから私は自身の身を自分の力で守っただけなのに。何処のお店の店主も、私にはもう二度とお店に近づかないでくれ……。
そう私に解雇通告を告げてきた。
「えぇ~、何故です~? 何故私がお店を首なのですか~~~?」
私は一応、その都度……。お店の店主達へと不満のある顔と声音で尋ねた。
だって私自身は先程も説明をした通りで別に悪い事をした訳ではなく。ならず者達から私は変態行為を受けた被害者なのだから全然納得ができない、不満ばかりが残る。
だから私はその都度、自分の脳裏で。
『なぜ? なぜ? なぜ私が悪いの……? 私は別に悪い事はしていない……。なのに、何故私はこんな理不尽な行為を受けないといかない訳……。誰か教えてよ。お願い……』と不満を呟き、嘆き続けた。




