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第59話 皆驚き! (5)

 僕はジルさんよりも、荒くれ? 酔っ払い? まあ、どちらでも良いけれど。僕の背に隠れる獣人のお嬢さんの事で揉めている冒険者達の中の一人が立ち上がり。自身が所持する剣を抜いて襲ってきているのは知っていたから。


 僕は観戦者達や背の後ろのお嬢さん、そして横のミルさん達が、自身の目で捉える事が出来ないチート的な速さ──。自身の魔力を核で増幅しつつ二人……。


 そう、獣人の少女とミルさんを小脇に抱えつつ、自身の足を出し、伸ばして、足癖の悪さを披露──!


 ガン! と。


 剣を足蹴りで叩き落とせば。そのまま相手のオーク種族の男性へと回し蹴りを入れる、まさに神様らしい、神業を僕は披露してみせた。


 ドン! ガン!


 ドテッ! と、オーク種族の冒険者もやはり僕に蹴りを入れられて数メートル程飛んで地面へと鈍い音を立てて落下した。


 僕はその様子を見て(あら、生きていれば良いけれど)と、苦笑いを浮かべながら思う。







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