第58話 一応僕は神様だから(5)
まあ、この僕を直ぐに食べる! 食う! と。僕が産まれ育って世界の食人族みたいなオカルト。ホラーポイ事を荒らしく告げながら。リーダー以外の者達も更に僕の事を威嚇! 呻り! 吠えてきたから!
「何だ?」
「何だ~?」
「何事だ?」
「何が遭ったんだ?」
「喧嘩か?」
「喧嘩みたいだよ?」
「何で喧嘩に?」
「う~ん、さぁ、分からん?」と、天下の往来を歩いていた人達、冒険者達が、ぞろぞろと野次馬根性を丸出しにして、僕達の様子を窺い、観戦を始めだすと。
「何でも、あの娘の奪い合いをしているみたいだぞ?」と声が上がれば。
「そうか、そうか」
「これは、面白そうだ」
「早く、やれやれ、喧嘩を!」
「早く、喧嘩を始めろ!」
「そこの優男の兄ちゃん死ぬなよ」と。
「わっ、ははは」
「あっ、ははは」と、この土地の元国王、神である僕の事を嘲笑い、侮る声! 向こうの奴等! 悪者達へとエール! 歓喜! 歓声する声が上がり始めだしたから。
「お嬢さんは、ここでジッとしていてね」と、僕は震える獣人の少女へと優男らしく、穏やかな口調で告げると。
「はぁ~!」
ドンだ!
僕の目の前に立つオーガの兄ちゃんは、空手の正拳突きを真面に食らい。五メートルぐらい吹き飛んだ。
◇◇◇




