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第５話 私だって働きに出たことぐらいあります！（10）
「は、はい」
「はい」
「分かりました、お嬢様」
「姉さん」
「姉さん」
「今後はお店のウェイトレスの胸やお尻を勝手に触る破廉恥極まりない行為、不届きな行為……。変態行為は二度としませんから許してください。お嬢様、お願いします……」
ならず者達は私へと何度も頭を下げ──平に、平にと謝罪をしてきたのだ。
だから私は今にも泣きだしそうな顔で平謝りをする彼等を上から見下ろしつつ『今回は大目にみてやるか』と思えば。
「貴方達～、もう行っても良いわよ～。じゃ、ねぇ、バイバイ～」
『フン』と鼻息荒く告げた。
「ありがとうごぜぇます。姉さん……」
「今後は改心しやすから」と。
「この御恩は一生忘れません」と私へと、ならず者達はお礼と謝罪を告げると。
彼等は正座を辞め、慌てて立ち上がり。
「うわぁああああああっ！」と絶叫を上げながら私の前から走り去った。
私は逃げる彼等の背を見ながら。
『あああ～、久し振りに私も暴れたから少しばかり気分がスッキリしたわ～。うっ、ふふふ～）
私スッキリ、ポッキリと思えば。
その後は自分の気が晴れ晴れ……。気分爽快に思いながら。
私は自身が務めるお店へと戻った。
◇◇◇
