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第56話 国境の町の様子は? (20)
「この町は、荒くれ者の冒険者達ばかりが集う、治安も余り良くは無い、新しい町だけれど。冒険者達は明日が自分達の寿命で、他界をするかも知れないと思っているから。宵越しの銭は残さない。だから無駄遣い。衝動買いをする者達だから。この町を見れば分かる通りだ。この小さな町の割には商店や出店が多いいだろう?」と。
ミルさんが微笑みながら僕に、町の様子を見てみろと言わんばかりな、自身の両手を使用しつつ、大袈裟なジェスチャーを混ぜながら告げてきた。
だから僕はミルさんの、言われるがまま佇み、最果ての町の様子を窺い呆然とする。
まあ、するからね、僕はドンだ! 自身の身体に誰かがぶつかり。
「きゃ、あああっ!」と僕の耳へと女性の絶叫が聞こえるから。
僕はその人と致し方がなく、地面を枕に倒れ込んでしまう失態を犯すのだった。
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