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第56話 国境の町の様子は? (19)
だから僕はエコフからヤコフへと視線を変え。
「う~ん、どうだろう?」と少し呻り、言葉を返す。
「でも売れるつもりで作り、販売をしてみようと思っているから、前向きに考えながら商いをするよ」と。
僕はヤコフに微笑みながら告げれば。
「新作! 何処の町で商いを始めるのかは、大体決めたのかい?」
僕とヤコフの会話に割って入るようにミルさんが尋ねてきた。
「うぅん」
僕はまだどの町で、お好み焼きの実演販売をするかは、思案の最中だから、ミルさんに尋ねられても答える事が出来ない。
だから僕は自身の首を振ると。
「じゃ、新作この町で売るといいよ」と。
ミルさんが僕に満身の笑みを浮かべつつ告げてきた。
「えっ!」
僕は彼女の言葉を聞き、驚嘆を漏らし。
「う~ん、そうだね」と考える人になりつつ呻れば。




