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第56話 国境の町の様子は? (15)

 この冒険者グループのリーダーをしているジルさんが、時を見計らいと言うか? そろそろミルさんの怒りが頂点──。収まりがなくなりそうな所を見計らい。まあ、話しを変える為だろう。


 彼は僕へと、家の奥様達の尻に敷かれているのか? と尋ねてきたから。


「えぇ、そうですね」と、僕は素直に言葉を返した。


「頭もあがりません」とも、僕は自身の頭を手でカキカキしながら、苦笑いを浮かべつつ告げると。


「そうか」


「そうなんだね」と。


 ジルさんと、同じオーガのシロさんがケラケラと笑いながら僕へと言葉を返せば。


「いいな」


「俺も嫁さんが欲しいな」と。


 ケンさんとソラさんの二人が嘆くように呟く。


「う~ん、冒険者をしている間は難しんじゃないかな?」と。


『うっ、ううう』と、今の今迄呻り、ワンワンと吠えていた、まさにワン子ちゃんのミルさんが怒りを静め、にへらと笑いつつ二人へと告げると。


「やっぱり、冒険者している間は無理か……」


「無理なんだな……」と二人が肩を落としつつ呟けば。



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