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第56話 国境の町の様子は? (9)
そう彼、彼女達が捕獲した、何とも言い難い容姿をした大型モンスター……。
まあ、僕の産まれ育った、異世界日本の人達が凝視すれば腰を抜かしてしまうだろう。この一品、大型モンスターなのだが。僕には多少なりとも生前の記憶が戻りつつ、あるので、別にこの巨大なモンスターを凝視しても畏怖……。恐れ慄き、腰を抜かすことはないのだ。だってこれ! このモンスターは僕の食料! 捕獲の対照でもあった物だから全然畏怖、恐れ、慄く事はないけれど。
まあ、僕は良く、こんな得体の知れない物を食していたな、と思うのと。
エリカやリムがモンスターを捕獲して食べるのは嫌、気持ち悪いと怪訝な表情をしていたのを想いだせば。
僕の妻二人の気持ちを察する事ができると、説明をすれば。
レビィアは僕と一生で、普通に平気でこいつらを食べる事が出来ると言っていたから。僕は逆に凄いな! と思いながら最果ての町……。
そう、僕の国、領地だった地域の最果て……。自身の腕に自信がある者達が集い。その者達から利益を得ようとする商人達が集う街の様子を僕は楽しみつつ歩く。




