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第47話 竜の女神の微笑み! (8)
「大丈夫ですよ。陛下……」、
「うふっ」とエリカが嬉しそうに笑うから。
僕は(? ?)と、首を傾げるけれど。
「陛下は私の魔法の能力を忘れましたか?」と。
エリカが微笑みながら尋ねてきたから。
僕は「えっ!」と声を漏らし、直ぐに考える人へと変化すれば。
「陛下、そんなに難しい顔をしながら考えなくても結構ですよ」と。
エリカは拗ねながら、僕に告げる訳ではなく。
生前の僕が見続けてきた優しい笑み……。
そう、神々の中でも屈指の笑み……。
そう、世に伝わる言葉【女神の笑み】をエリカは浮かべつつ、僕に微笑みかけながら。
「陛下の記憶の方は、徐々に回復……。思い出せばよろしいです。私達ドラゴンの寿命は、病魔に侵されなければ永遠の命なので、ゆるりと思い出せばよろしいですから」と。
エリカは僕に優しく微笑みながら、告げれば。
自身の瞼を閉じて、ブツブツと、何かしら魔法の呪文かな?
僕が聞いたこともない言葉を呟き始める。
だから僕はエリカに、「回復魔法か? 蘇生魔法みたいな物かな? 今エリカが唱えている呪文は?」と尋ねれば。




