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第42話 緊張(4)
「へぇ~、そうなのですか、店主さん?」
僕が女神様へと説明をすれば、彼女更に食い入るように僕の作業──!
僕はきゃべつの大山を作れば。
大山の頂上──!
ドライブがてらに鳥取県の海岸線──9号線を走らせながら大山を確認すれば。
山頂に霧がかかり、見えない事も良くあるのだが。
僕はそれを、自身の脳裏で、走馬燈が回るように思い出しながらキャベツの山頂へと。
もやし、ねぎ、豚のバラ肉……。
そして紅ショウガで飾りつけ──!
その後は塩、胡椒、ガーリック、魚粉を。
鳥取県は日本海側で雪が良く降る地域だから。
僕は小雪を降らすように、順序よく、リズム良く、降りかけていく。
だから銀髪の麗しい女神様は、更に自身の両目を大きく開け、食い入るように。
彼女は興味津々に見て、観察するから。
(可愛いな、このひと)と。
僕は彼女に優しく、微笑みかけながら思えば。
彼女への緊張感が薄れてきたような気がする。
◇◇◇




