夢での出来事
「好きです!先輩」
「・・・俺も」
私は浪川美流。私は昨日大好きな先輩・沢渡俊に告白してOKしてもらったのだ。
「行ってきま〜す」
今日は学校。私は靴を履き、玄関を出た。
私は目をぱちくりさせた。
だって・・・。
だって・・・。
だって目の前に沢渡先輩がいるからだ。
「な・・・なんでいるんですか?!」
「カレカノなんだし。一緒に行こうよ」
う・・・嘘・・・。
これが・・・これが恋人同士ってやつなの〜?!
私は思わず顔を赤く染める。
「美流?」
「え?あ・・・いいえ。なんでもないです!!」
私は目の前にある階段をおりる。
「行こ?」
先輩は右手を差し出す。
・・・これって、、、手をつなぐってこと?
私はおそるおそる左手で先輩の右手を握る。
先輩はにこっと笑い、歩き始めた。
私も歩き出す。
こんな・・・うまくいっていいのかな・・??
ま。いいや☆
そう思っているうちにいつのまにか学校に着いていた。
「あ・・・もう着いちゃったんだ」
「残念だな」
「はい・・・」
私はため息をする。
「じゃぁ・・・サボるか?」
「へ?!」
さぼ・・・る?
「そ・・・そんなのダメですよ!!」
「いいじゃん♪行こうぜ」
私は手を掴まれた。
ドキッとしてしまう。
手を引っ張られ、私達は走った。
どこにいくか分からないのに私は走っている。
先輩は・・・私をどこに連れて行くのかな・・・??
「着いたぞ!」
私が見た光景は高原でとても綺麗だった。
昨日降っていた雨が草原の草に雫となってきらきらと光っていた。
「・・・綺麗」
「だろ?」
「はい・・・♪」
私は見とれていた。
うっとりとしてしまうほどだった。
「美流」
先輩が急に振りかえったので私の心臓は飛び跳ねた。
「は・・・はい?!」
「・・・こんな幸せな時って信じられれーよな」
「はい・・・?」
先輩?
何が言いたいの??
「夢みたい・・・だよな」
「はい・・・?」
「お前の気持ち!ぜってー伝わるから!!勇気出せよっ」
「ど・・・どういう意味ですか?!」
すると、私の体は光に包まれた。
「それは・・・お前自身に聞け」
「せんぱーっ・・・」
私は光に飲み込まれた。
「ん・・・っ」
私は目を覚ました。
ん・・・?
んん?!
ここって・・・私の部屋?
なんで?!
さっき先輩と高原に・・・。
あれ??
私・・・パジャマ着てる・・・。
ってことは、もしかして・・・夢??!!
うそ・・・。
最悪〜。
・・・ってことは・・・。
さっきの
『勇気だせよ』
とかってのは・・・現実でも告れってこと?
・・・よし!!
私はさっと着替え、さっと家を出て、さっと駅に向かった。
いつも先輩とは駅で会っているからだ。
私は目をキョロキョロさせる。
すると、ホームの端っこに先輩がいた。
私は先輩のほうに走りだした。
「沢渡先輩!!」
私は人を避けながら先輩のところにたどりついた。
「浪川?どうした?」
「・・・先輩・・・」
「好きです!!」