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捕虜のはず?

ブクマ、評価などしていただけると励みになります。

和馬は、目を覚まし辺りを見回した。


(なっ、何だ?此処はどこだ?俺は気を失って・・・。敵の捕虜になったのか?だが、縛られていない?何故?)


と、和馬が考えていたら近くにいた女性が声をかけた。女性とはアミルである。


「ようやく目が覚めましたか?ノルンさんも、もう少し手加減してあげれば良かったのでは?」


和馬の左側にアミルが立っており、今度は右側から声が聞こえた。


「手加減したら彼のプライドが傷つくわね?でも、これから更にプライドが傷つくだろうけどね?」


和馬の右側から声をかけたのはレナであった。


そして、今和馬の目の前で行われているのは一人の男に対して騎士達が攻撃を仕掛けていた。男とはリョーマの事である。


リョーマは難なく騎士の攻撃をかわし、軽く触っているだけである。だが、触られた騎士はその場で座り込み動かなくなる。


何故、触られただけで攻撃をやめてしまうのか不思議に思った和馬はレナに尋ねた。


「結城、何故触られただけで攻撃をやめるんだ?」


「そういう風にしているからよ。これから戦争が始まるのに消耗しても仕方ないじゃない?」


「そういうことか・・・。」


納得した和馬は、また視線を戻した。


和馬が視線を戻したとき、最後の騎士が膝をついた。リョーマは全ての騎士に勝ったのである。


リョーマはレナに近づいてから声をかけた。


「レナ、終わったぞ?で、こいつが勇者なのか?」


「お疲れ様。そうだよ、リョーマお兄ちゃん。」


と、レナが答えた。


「今度はこいつを鍛えるのか?」


と、リョーマが言うとアミルが答えた。


「鍛えるのではありませんよ、リョーマ様。上には上がいると・・・。」


「わかった。おい、お前❗さっさと立て。」


「俺の名前は和馬だ。岩谷和馬だ❗」


「そうか、お前の名などどうでもいい。俺が相手をしてやる。俺に勝てたら自由のしてやる。」


リョーマの言葉に驚いたレナが声を出した。


「ちょっ、リョーマお兄ちゃん。勝手に約束したらノルンが怒るよ?」


「なんだレナ、俺が負けると思ってるのか?」


「いや、それは無いだろうけど・・・。」


「ならいいじゃないか。と、言うわけだからさっさとやるぞ❗」


和馬に拒否権などあるはずもなく、リョーマとの模擬戦が決まった。


「レナ、開始の合図を頼む。」


「いいよ。では、始め❗」


レナの合図と共に和馬が動いた。和馬はリョーマに右薙ぎを放った。しかし、リョーマはバックステップで回避した。


「まだまだぁぁぁぁ❗」


更に追撃を放つ和馬。


「威勢だけは一人前だな?」


と、リョーマが言う。その言葉に和馬は怒りを覚えた。リョーマの挑発とも知らずに・・・。



結果、リョーマの挑発に乗ってしまった和馬の惨敗で模擬戦の幕は降りた。


和馬は訓練場の中央で大の字になって倒れていた。だが、和馬の心は晴れ渡っていた。


(この世界に来てから結城以外にも強い奴がいたんだなぁ・・・。俺は狭い範囲でしか見れていなかった。簡単な挑発に乗り、自分を見失った。俺はまだ呼びに強くなれるんだろうか?)


倒れている和馬に近付く人影が見えた。


「ノルンからの貴方に伝言よ。」


『お主が強さを求め、見返したい相手がいるのなら妾達についてくるのじゃ。さすれば、お主は今以上に強くなれる。だが、覚悟が必要じゃよ?もし、覚悟があるのならこの戦争が終わったら妾達と共に帝国に来るのじゃ。』


「だそうよ。考える時間はフィール王国軍を追い払うまでだからそんなに時間はないわよ?」


和馬は黙ってノルンの伝言を聞き、答えを出そうとしていた。しかし、うまく纏まらなかった。


「結城、少し考えさせてくれ。」


レナは頷き、和馬の前から立ち去った。


そして、翌日・・・。


フィール王国軍は、遂に全軍でネフィル皇国に進軍を開始した。


迎え撃つネフィル皇国軍は、レナ、アミル、リョーマ、ノルンの四人とネフィル皇国騎士団の精鋭約五百人であった・・・。

なんとか熱もぶり返さず更新できました。皆さんも寒暖差に体調を崩さないように気を付けてください。


次回は明日六時に更新します。


読んで頂きありがとうございます。

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