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ラピスの決意

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サラの絶叫が訓練場に響き渡った頃・・・。


フィール王国ではラピスが謁見の間で男と女の二人と会っていた。


「それで報告とは何ですか?」


「街に見知らぬ男二人が侵入した。」


「それでその二人は?」


「一人は斬られたが途中で邪魔が入り逃げられた。」


「そうですか・・・。」


「どうする?まだ近くに居るはずだが?」


ラピスは報告をどうでもいいような感じで聞いていた。


「別に何もしなくていいです。どうせ噂を確かめに来た物好きでしょうから・・・。それよりも勇者の成長は順調ですか?」


ここで初めて女が口を開く。


「はい、順調に成長しています。あと一ヶ月ほどで魔族を一対一で倒せるまでにはなると思います。」


「そうですか・・・。引き続きお願いします。」


「はい、わかりました。」


「報告は以上ですか?」


「「・・・。」」


二人は黙った。ラピスは二人が喋らないのを見て告げる。


「報告も無いようなので下がっていいですよ?」


「「わかりました。」」


二人は頭を下げ謁見の間を出た。残されたラピスは一人考え事をする。


(あと一ヶ月で忌まわしき魔族を滅ぼすことが出来ます。勇者の成長、騎士団の成長・・・。これでレナより私が召喚した勇者が強いと証明できる。待っていなさい、レナ。貴女が救った国を私の勇者が滅ぼしてあげますから・・・。)


ラピスはレナ達がラガス帝国に居ることを知らない。ラピスがラガス帝国にレナ達が居ることを知るのは進軍してからのことである・・・。



一方、勇者達はと言うと・・・。


フィール王国の訓練場にいた。何をしているかと言えば訓練をしていた。ただ今までと違うのは勇者同士での訓練をしていたのである。


カン、カン、カキィィィィィン


心地いい音が訓練場に響き渡る。


「はぁぁぁぁ❗」


「まだまだぁぁぁぁ❗」


「私だってぇぇぇぇぇ❗」


勇者達の気合いの入った声が響く。


「そう言えば聞いたか?」


「うん?」


「ラピス様がラガス帝国を攻める話。」


「あぁ、聞いた。同じ人間と戦うんだろ?」


「そうなんだ。いくら魔族と通じているからって・・・。」


「別に殺す訳じゃないんだからいいんじゃないか?」


「ラピス様も殺す必要はないと言っていたわよ?」


「そうなんだけど・・・。俺達が知っている戦争は人が死ぬよな?だから、不安なんだよ。」


そこへ先程のラピスと謁見の間に居た女が現れた。


「戦争をするんですから人は少なからず死にます。ですが、それを貴方達に押し付けるつもりはありません。貴方達は魔族と戦って頂ければいいだけですから。」


「ですが、魔族とはいえ生きています。殺すことは出来ません。」


「生きていようが関係ありません。魔族は私達人間を殺して喜んでいるような存在です。そんな奴等を生かしておく道理はありません。」


女はそこまで言った後、少し間をおいてから話続ける。


「ですが、殺すには覚悟がいります。ですからこれからの一ヶ月でその覚悟を身に付けてください。出来なければ貴方達が死にますよ?」


女の言葉に先程から訓練していた勇者の手が止まる。


「覚悟ですか・・・。俺達にその覚悟が持てるんでしょうか?」


「それは貴方達次第ですよ?」


「・・・。わかりました、出来る限りやってみます。それでいいかな、みんな?」


元委員長が周りを見渡すと全員が頷いた。


そして彼等は一ヶ月で魔族を殺す覚悟を身に付けたのだった・・・。



ネフィル皇国ではラガス帝国に行っていた商人のネスカがレオンとセシルと謁見の間で話をしていた。


「ネスカ、ラガス帝国はどうだった?」


「豊かな国でした。民達は笑顔に溢れており幸せそうな顔を皆していました。」


「そうですか、サラならそのぐらいはやってのけるでしょうね。」


「それでフィール王国の対応はどうすると?」


レオンは本題を切り出した。


「はい、あらゆる手段を使い戦争を回避したいと仰っていました。ですが、無理な場合は致し方ないと・・・。」


レオンとセシルの表情が険しくなる。


「それで、ネスカの見立てではどちらが勝つと思う?」


「それは・・・わかりません。戦力で言えば人数が多いフィール王国でしょうが個人の能力と統率力で言えばラガス帝国です。ですが、ラガス帝国にはまだ何かあるような気がします。」


「そうか、わかった。色々と無理を言ってすまない。」


「いえ、このぐらいでしたらいつでも仰ってください。ラガス帝国は食糧が不足していたようなので買って頂きましたから。」


ネスカは笑顔で答えた。


「さすがは商人ですね?」


セシルは苦笑しながら言った。


「お褒めいただきありがとうございます。」


ネスカは頭を下げ謁見の間をあとにする。


「で、お兄様。どのようになさいますか?」


「どうしたらいいと思う?」


「妹達に助力したいのは山々なんですが・・・。国を預かる身としては・・・。」


「そうだな、私もセシルと同じ考えだ。」


二人の目が合う。そして同時に言った。


「「中立だ(ですね)❗」」


言い終わると二人は笑いあった。


こうしてネフィル皇国は、フィール王国、ラガス帝国に対し中立を宣言することになった。


ネフィル皇国の中立宣言を快く思わないのは・・・。フィール王国のラピスであった。


ラピスはネフィル皇国の中立宣言を受けてある行動にでる。


それは・・・。


「勇者数名と騎士団はネフィル皇国を滅ぼしてきなさい❗私につかなかったことを後悔してもらいます❗」


そう、ラピスはネフィル皇国に進軍することを決断したのである・・・。

最近、戦闘シーンを書いていないような・・・。次話で書けたらいいなぁ。


次回は明日の六時に更新します。


読んで頂きありがとうございます。

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