それぞれの行動
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会議が終わり、自分達に何が出来るかを考えながら謁見の間を後にする。
サラは、部下であるクレスと共にサラの私室に移動した。
「さて、やることは山積みだね?」
「そうですね、サラ様。」
「取り合えず今出来ることからやっていこうか?」
「今出来ることですと武器や防具の手入れ、調達。食糧の確保に冒険者ギルドに依頼を出すことぐらいですか?」
クレスが自分の考えをサラに伝えた。サラは、クレスの考えに頷いて答える。
「それぐらいだね。あとは、諜報部を動かしてフィール王国に情報収集に行かせるのとネフィル皇国がどうなっているか探るぐらいかな?」
「では、両国に諜報部のにんげんを送りますか?」
「フィール王国はそれでいいけど・・・。ネフィル皇国には私が直接行こうと思うの❗」
サラの言葉にクレスは驚いた。
「サラ様ご自身が行かれるのですか?あまりに危険なのでは?」
「いきなり殺されることは無いと思うけど・・・。ダメかな?」
「ダメだと思いますよ?何と言ってもサラ様は帝国の宰相なのですから。」
「そうだよね・・・。何とかネフィル皇国の内情が判ればいいんだけど・・・。」
「取り合えず、武器や防具の手入れ、調達。食糧の確保にフィール王国への諜報部の派遣だけは私がやっておきますから。サラ様は何か良い案を考えておいてください。」
クレスはそう言うと部屋から出ていった。
「良い案って言われてもこればっかりはどうにもならない気がするんだよねぇ・・・。」
珍しく弱音を吐くサラであった。
一方、弦十郎とルナ夫妻はステラと共に騎士団が集まる訓練場に来ていた。
ステラが騎士達の前に立ち、一歩下がった位置にハマルが立っていた。その後ろに弦十郎とルナが居る。
ステラは騎士達を見渡したのち先程の会議の話を聞かせた。
「私達の国であるラガス帝国にフィール王国が宣戦布告をしてきた❗」
騎士達がざわめき始めるがステラは続けて言う。
「だが、ローゼ女王陛下は戦争を回避するためあらゆる策を考えるおつもりだ。しかし、最悪の場合戦争になる。そうなってしまった時、我々が国を守る剣となり盾にならなければならない❗そのために我々騎士団は力をつけなければならない。そのために私の後ろに居るお二方に協力してもらう。」
ステラがここまで話すと弦十郎とルナはステラの前に出た。
「儂の事を知っている者が大半じゃろうが一応自己紹介をする。儂の名は弦十郎、結城弦十郎じゃ。レナの祖父じゃな。」
続いてルナが自己紹介をする。
「私は弦十郎様の妻、ルナと言います。私は元魔王の娘です。皆さんが私達魔族をどのように思っているかは知りませんがこれだけは言っておきます。私は、弦十郎様が守りたい者(物)の味方です❗ですから、この国の味方です。貴方達が死ななくて済むように弦十郎様と共に鍛えるつもりです。」
最初、騎士達はルナが魔族と名乗った時は困惑していたがその後の言葉を聞き考えを改めた。
二人の自己紹介が終わるとステラは騎士団の今後について説明する。
「私とハマル、弦十郎様とルナ様で今後の訓練内容を決める。明日の朝までには決めるからそれまではいつも通りにしていてくれ。では、弦十郎様、ルナ様、行きましょう。」
ステラとハマル、弦十郎、ルナは訓練場を出てステラの部屋へと向かった。
その頃、レナとアミル、ローゼ、ノルンの四人はまだ謁見の間に残っていた。
「さて、私達は何をしようか?」
「えっ?何も考えてないのでしか、レナさん?」
アミルはレナの言葉に驚き尋ねた。
「だって、内政面はサラちゃんの担当だし、騎士団はおじいちゃんとおばあちゃんが担当するみたいだから私達のやるべきことはないよ?」
「確かにそうかも知れませんが・・・。」
レナに正論で返されアミルは口を閉ざす。
「なんなら妾と戦ってみるか?」
ノルンが唐突に言う。
「それはそれで魅力的なんだけど・・・。今はやめておくわ。」
珍しくレナが強者との戦いを避けた。
「珍しいですね?レナさんが断るなんて。」
レナが断ったことに驚いたローゼ。アミルも同様に驚いていた。
「レナさんが・・・、壊れました❗誰かレナさんの治療をしてください❗レナさんが手遅れになってしまいます❗」
アミルが叫び声が謁見の間に響き渡る。
「ちょ、ちょっと。私は、壊れてないから❗」
「まさか、レナさんの偽物?レナさんがこんなことを言うとは思いません❗貴女はレナさんの偽物ですね?白状しなさい❗」
「私は偽物じゃないから❗なんで私が断っただけでこんなことになるのよ?」
「それは、今までのレナさんの行いのせいじゃ・・・。」
ローゼは言葉を途中でやめた。理由は簡単である。レナに睨まれたからである。
「貴女は偽物です。今すぐ本物のレナさんを返しなさい❗」
「まだ言うのね、アミル。いいわ、表に出なさい❗私が偽物かどうか確かめさせてあげる❗」
「望むところです❗」
レナとアミルは謁見の間を出て訓練場に向かった。この後すぐに訓練場から複数の悲鳴が聞こえた。悲鳴をあげたのは騎士達なのは言うまでもない。レナとアミルの戦いに巻き込まれ悲鳴をあげたのである。
魔族の領域を出たリョーマとラースは、二人で話し合った結果フィール王国とネフィル皇国を見て回ることにした。
少しでも人間がどの様に生活をし生きているかを見るためである。見聞を広げるためではあるが実際はレナとサラのためである。
少しでも邪神の情報を得るためである。
最初に寄ったのはネフィル皇国であった。
これと言って情報が無かったので早々に次のフィール王国に向かおうとしたが、途中で門番の会話が聞こえてくる。
「お前知ってるか?なんでもフィール王国がラガス帝国に宣戦布告したらしいぞ。」
「その話俺も聞いた。でフィール王国はラガス帝国を滅ぼすため手を貸せと言ってきているみたいだぞ?」
「陛下はどうするんだろうな?」
「俺らにはわからん。」
リョーマとラースは聞き耳をたて、真剣な表情をする。
「リョーマ様、先程の話どう思われますか?」
「ヤバイな❗帝国にはレナ達が居る。早めにフィール王国に行き、少しでもフィール王国の現状を見てみないと手遅れになるかもしれん❗」
「では、すぐにフィール王国に向かいましょう❗」
「そうだな・・・。」
若干何かを感じ取ったリョーマだったが気のせいと思い無視をした。
こうして情報を得るためフィール王国を目指すのだった。
ちなみにフィール王国では、ラピス女王を筆頭に着々と戦争の準備が行われていた。
勇者は全員が今回の戦争に参加する。そして、今現在フィール王国に居る冒険者も強制参加である。
ラピスが女王になってから圧政をし、少数であるが民達はフィール王国から逃げるように去っていった。フィール王国から去ったのは大方が商人である。
結果、武力は整ったが食糧が問題になった。
リョーマとラースがフィール王国に着いた時、二人はフィール王国の現状を見て絶句するのだった・・・。
開戦までの各自の行動のお話でした。
あと、少しずつですが誤字、脱字なとの修正をしています。たまに加筆していたりします。
追伸、ジャンルをアクションに変更しました。
次回は明日の六時に更新します。
読んで頂きありがとうございます。




